新車開発(デザイン決定以後)


開発試作


 デザイン決定(モデル凍結)後、新車開発は日産車体のホームページの開発プロセスの改革が参考になる。

 研究試作は一般には開発センターで行う試作で、かってはトヨタ自動車では1次試作と2次試作に分けて行なっていた。 現在では、1:1のクレーモデルではなく、スケッチ画が重視され、それをもとにした3次元モデルを使って設計が行われる。 これを可能にしたのがコンピュータ技術の発展による、バーチャル処理である。 スタイリングが決定しない前に、部品設計を行って、組立方法と作業標準にまで着手している。 スタイリングが決定したときは、それに合わせて設計を修正するのである。

 従来からプラットフォーム(アンダーボディ)を新規に開発する時は、先行開発車で行っていた。 バーチャル技術の進歩によって、スタイリング決定前に開発車に似たクルマを先行開発車として作成することも可能になった。 従来、研究試作で行っていた衝突実験を先行開発車で行なうことも可能になった。 スタイリングが決定した後で作られる試作車の衝突実験は、先行開発車の衝突実験結果を補正するという位置づけに変わってきた。 それによって、現在では、研究試作は1回のみで、試作車の台数も減ってきた。
 当然のこととして、1980年頃の自動車産業研究の中の試作車の削減の論文は無用のものとなった。 同様に、サイマルティーニアス・エンジニアリングやコカレント・エンジニアリングも過去の遺物になってしまった。 現在では、プロジェクト管理の中のPARTとして語られるようになった。

 研究試作はデザインが決定(凍結)後、クレイモデルから三次元測定器を使って、クレイモデルを測定して図面を起こす。
 デザインが決まると、それを設計図に起こさなければならない。 その設計作業も、近年、手書きの製図板からコンピュータを駆使したCAD(コンビュータ・エイデッド・デザイン)へと技術革新した。(73ページ『トヨタはいかにして「最強の車」をつくったか』

 ただ、紙には紙の紙のよさがあります。線を引くのは機械のほうが速いですが、かたちを決めるのは、紙にかいた絵を見ながらのほうが考えやすいし、効率的です。 それに、図面には3人とか4人の人間が線を入れていきますから、でき上がった図面には、何本もの線が重なっています。
     (中略)
 これからは、設計を考える人間と、それを図面にしていく人間の2つのグループに分かれていくのではないでしょうか。(75〜6ページ『トヨタはいかにして「最強の車」をつくったか』)
 その点、いまはCADで計算して、試作車をつくらずに検証していきます。 いきなりモノをつくっても性能目標を達成できるくらいまでのレベルに達しています。現に、試作をしないで開発された車も出るようになってきています。 昔のように、わざわざ試作車をつくって検証するような時代ではなくなりつつあることは確かですね。
 けれど、いくら計算で検証できるとはいえ、まだまだ最後は実車で試験しなければならないのが現状です。
     (中略)
 それにCADのメリットは、時間の短縮だけではありません。情報の質も違っています。 たとえば、図面を起こす時間は、昔は2か月で、いまでも1か月半くらいと、じつはあまり変わっていないんですが、その内容が、まったく違うんですね。 同じスパンでも、圧倒的な情報量を出している。最近では、作図の期間をさらに短くしていこうとしています。
     (中略)  ただ、やり方がどう変わろうと、この仕事のおもしろさは変わらないと思います。 設計の一番の魅力は、「かたちを決められるのは設計だけ」という点です。(76〜7ページ『トヨタはいかにして「最強の車」をつくったか』
 エンジン・ミッションやサスペンションは、クルマの開発が決定された時(商品企画書が承認された時)から、クルマのデザインの検討と並行して行われており、デザインが決定される頃には開発を終えている。 実験には先行試作車を使用する。このクルマは今ある車を改造して新型車に搭載予定のコンポーネントに積み替えて行う。 プラットホームは数世代に渡って使用されることが多い。 プラットホームの開発には、新しいプラットホームに現行車の上ボディを載せて実験することが多い。
 1997年3月、日産自動車は、97年度以降に発売する新型車は、車種を問わずすべて、開発リードタイムを従来の30カ月から19カ月に短縮すると発表した。
      (中略)
 日産における従来の開発手順では、まず設計部門が描いた図面をもとに10カ月を要して忠実に試作車をつくり、このあと、生産部門が20カ月かけて生産の具体的な手順を決めていた。
この両者を同時並行に進めることで、開発期間を短くすることができるわけだが、そのため、設計段階から、両部門のあいだで設計データなどを常時やりとりできる大容量の基幹情報システムの構築が不可欠で、同社ではいま、次世代の3次元CAD、CAM、CAE(コンピュータによる設計、製造、エンジニアリング)の本格的な導入を進めた。
このシステムによって、スタイリングの決定から、従来は試行錯誤を繰り返していたエンジンまわりや室内空間の設計、衝突や空気抵抗、冷却、騒音までもシミュレートし、コンピュータ・グラフィックによる3次元モデルでの検討もできるようになった。
また、コンピュータ内の設計情報や図面は、生産技術や生産管理、資材、購買、品質管理などの工場部門からもリアルタイムで引き出すことができる。 そして、設計が完了したときには、少し遅れた程度で生産方式、組み立て手順、治具、工具まできまっているという、迅速な段取りが可能となる。(219〜220ページ『トヨタvs.ベンツvs.ホンダ』)
 現在では自動車もコンピュータを利用した構造解析等を行う事によって、研究試作台数の削減に取組んでいる。
 本田技術研究所の研究開発システム では研究試作をD0とD1で表している。 DはDevelopmentのDであると推測される。

 この後、ほんとうに設計が大丈夫であるかを確認するデザイン・レビュー、生産コストが最初の事業目論見どおりになされているかをチェックするコスト・レビューがある。 これらの会議で正式に承認されれば、量産準備が始まる。
 ただ、ここに書いてある制度やハード面のみが、クルマの品質や信頼性を決めるのではない。 個々の部品を集めたものがクルマではない。 ここの部品が高度な整合性を持って統合していて初めて高品質で、信頼性の高いクルマを開発することができる。 やはり、設計者個人個人が持つ個々の部品の知識のみならず、それらの部品が全体に及ぼす知識を持っているかどうかが重要になる。

 日産自動車では、リバイバルプランで商品開発に対して『商品決定会議』『総合デザイン戦略会議』を設定した。


 設計 


 設計には下記の3つがあった。  最近では、設計にCAD/CAM/CEAが利用され、工数低減を行っている。
 クルマの販売で最も重要なスタイリングの決定を最後に行ない、それまでに先行開発で大まかな開発を終える手法がとられている。 先行開発では、IT技術を駆使し、CADによりデジタル・モックアップを作成し、CAEで衝突実験をする。 そのCAEの結果を、先行開発車を作成して検証する。 その検証結果をCAEにフィードバックして、CAEのシュミレーション能力の向上に使っている。

 最終のスタイリングが決定した時は、先行開発車と同様に実車を作成し、CAEで求めた先行開発車との違いを検証する。 主に先行開発車との違いや差を考慮して、各種実験を行ない、必要があれば対策を講じる手法に替わってしまった。 そのため、従来と比べ研究試作の役割が大きく低下している。 いわゆるフロントローディングで、研究試作の役割が先行開発車に置き換わっている。

 また、CADによりデジタル・モックアップを作成する時に、ひとつのクルマだけでなく、派生するクルマの検討も同時に行なう傾向にある。 これによって、共用する部品を明確になり、派生車を追加していく時の開発費が安くなっている。 派生車を開発する時は、スタイリング決定後10〜12ヶ月でできるのは、そのためである。 スタイリング決定前に大半の開発を終えているからである。

CAD(computer aided desing)

CAE (computer aided engineering)

CAM (Computer Aided Manufacturing)

 CAD/CAM/CAEを企業間で電送することによってより効果的なものとなっている。
 また、CAD/CAMを実際にNC加工機で試作品を作らなくとも、コンピュータ上で試作品を見、シュミレーションできるソフトもある。

DNC CALS(Commerce At Light Speed:生産・調達・運用支援統合システム)


仮想開発システム


 期間短縮のツールの切り札は、ITによる『仮想開発システム』である。 仮想開発システムとは、コンピュータのなかで仮想的に形状設計、性能設計、試作、組み立て、実験、治具・検査具・工具設計、設備設計、工場・工程設計などをすべてやってしまおうという最先端の戦略的なIT技術である。 この領域には従来から、CAD/CAM(Computer Aided Design/Computer Aided Manufacturing)、CAE(Computer Aided Engineering)、CAT(Computer Aided Testing)、CAPP(Computer Aided Process Planning)などのシステムがあるが、それらをすべて三次元データで統合し、運用しようというものである。 (313ページ『トヨタ経営システムの研究』)
マツダ・デジタル・イノベーション(MDI:Mazda Dedital Inovertion)

CAE (computer aided engineering) のソフトの中で、有限要素解析(FEA:finite element analysis)には次のものがある。

 トヨタ自動車はV−commとして、マツダ・デジタル・イノベーションと同じことを行なっている。

 トヨタの生産技術担当副社長・白水宏典は、『日経ビジネス』2001年9月10日号で次のように語った。
 「『カローラ』クラスの新型車の場合、(外観デザイン承認後に)設計を始めて12ヵ月で組み立てに移せる。 欧米のどの会社もこれには並べない。彼らの場合、30ヵ月以下にするのが目標。当社はいま10ヵ月にしようとしている。戦略上、これは重大な差となる」
 「10ヵ月でもまだ長い。みなが驚くくらいに短くしたい。 たとえば、かつて7ヵ月かかったレクサスの金型づくりがいまは2ヵ月でできる。それを1ヵ月以内にするのが当面の目標だ」
 「(昔なら実地に模型をつくっていた工程がコンピュータの画面に移行した比率は)約80%だ。 手や工具を入れにくい場所を見きわめるのは、以前なら最熟練の技能工にしかできなかった。いまならコンピュータを使える」
 「(コンピュータがコスト削減に)大いに役立った。そのほとんどが試作車製作の必要がなくなったことによる。 トヨタの車種はわずか10年間で5割増えた。(中略)こんなふうに車種が増え、40くらいだったのが60くらいになった。 しかも基本的に研究開発部門の人員を増やさずにすべてをやった」
 白水のこの“豪語”は、全世界の自動車会社にとって驚異を通り越して脅威になっているだろう。
トヨタがこの開発期間短縮に使用しているコンピュータシステムは、『ビジュアル・バーチャル・コミュニケーション(V-comm)と呼ばれるものであり、今田治が著書『現代自動車企業の技術・管理・労働』で詳しく紹介しているマツダのMDI(Mazda Digital Innovation)と基本的に同じである。 コンピュータ上で、設計、試作、実験、生産トライのすべてをやり、先行試作や正式試作の数を減らして、開発期間、開発費用、製造品質を三拍子で改善するシステムである。
 2001年11月19日、日本経済新聞社主催の『製造業ITフォーラム2001』で、トヨタ常務取締役・渡辺顯好は、『開発・生産技術プロセスの変革とIT活用、今後の展開』という講演を行ない、トヨタのV-commを紹介した。
 V-commは、エンジンルームのような部品の密集地帯での部品干渉問題、部品組付けなどの作業性の問題、ボデー外位板のスキ・ひずみなどの見栄えの問題などに特に効果が大きかったという。 そして、コンピュータ上で製品、製造設備、作業者までも三次元データでつくった上で、コンピュータで製品が滞りなく流れるか、設備と干渉しないか、作業者に無理な負担がかからないか、などの生産トライのデモンストレーションをしてみせた。 このさまは、まさに隔世の感がある。 V-commは1996年から開発着手されたが、当時、1車種開発当たり1万件あった開発段階での設計変更の件数が、現在は400〜500件(20分の1)に激減しているという。 マツダはトヨタよりも早くMDIの構想を打ち上げたが、トヨタが一足早くV-commを開発したということである。(313〜314ページ『トヨタ経営システムの研究』)
 なお、、設計は下記のような自動車会社の子会社で行われることが多い。

これらのソフトの説明で便利なのが、下記の会社のホームページです。


シュミレーション


 自動車にはエンジンの回転数をコントロールするコンピュータ等の多くのコンピュータが使われている。 これらのコンピュータはECU(電子制御装置)と呼ばれている。
 現在でもエンジンの燃焼のコントロールやオートマチックミッションの変速タイミングのコントロールにECUが使用されている。 クルマが電気自動車、ハイブリット電気自動車、燃料電池自動車に移り変わるにしたがって、ECUの役割は大きくなるものと考えられる。 これらのECUに書き込むプログラムを作成するために、あらゆる地形の条件下で走行してデータをとることは事実上不可能である。 そのためにコンピュータ上でのシュミレーションを行うのである。

 トヨタ自動車のプリウスの開発で使われたのがマスワークスである。  安全性のシュミレーションを行うのが次である。  現在、バーチャル技術で難しいのが、人の作業です。 機械やロボットの動きは、一定方向にしか動かないが、人は柔軟に動けるので、コンピュータ上で設定するのが難しい。 そのために、特殊なメガネをかけて、バーチャルで人の作業を再現する研究が行なわれている。 しかし、実態は試作や工場での量産試作で、人の作業性の検討を行なわざるを得ないのが現状である。


実験


 実験機関の短縮と車両の耐久性向上を目的として、車体の強度・耐久性の開発に使用する多軸ロードシミュレーターなどがある。

 自動車会社各社は、開発センターにそれぞれ実験用の走行コースを持っている。 ヨーロッパの石畳を再現したSPC(Stone Paved Circuit)も行なわれている。 バブル全盛の頃、トヨタ自動車、日産自動車、三菱自動車、いすゞ自動車、日野自動車が、北海道に耐寒の大実験走行コースを作っている。 その他、本田技研はかなり前から鈴鹿サーキットを持っているし、1990年代になってツインモテギを作っている。 トヨタ自動車はF1レースへの参戦もあり富士スピードウェイを買収した。
 自動車各社や自動車雑誌社は筑波にある日本自動車研究所(JARI)の走行コースを借りている。

風洞実験

 自動車の空力性能は、最高速度などの動力性能だけでなく、燃費、操縦安定性、冷却、空調換気、風切り音、泥はね、ほこりの巻き上げなどとも大きく関係しているのである。 今日では燃費の改善という意味で空気抵抗の低減が大きく注目されるようになっている。 燃費が改善するということは、二酸化炭素の削減に繋がる。
 一般には、クレイモデルの段階から風洞実験を行い、空力性能の良いデザインを採用する。 デザイン決定後も試作車を使って風洞実験を行い、床下のフラツト化等を行い、空気性能を低減させる。

 童夢の風洞実験設備は1/4モデルに対応した設備であるが、自動車会社では1/1モデルや試作車を対象に風洞実験を行う。


試作


試作を請負う会社

板金部品の試作

光造形装置

車体パネルのレーザー切断


生産準備


 工場での量産のために設備を製造するのが生産準備であり、通常工機工場で設備等が造られる。 板金の協力会社でも自動車メーカーと似た設備が造られる。
 主なものとして、板金プレス・鍛造・鋳造・プラスチック部品用等の金型と、板金部品の溶接組立て用の治具を製造する。

 生産準備の中でもっともコストと時間がかかるのが、板金部品の金型製造である。 自動車1モデルで約400の金型が必要とされる。クロムを含む鋼(鋳鋼)できている。 1度作れば、そのモデルの生産が続く限り、同一金型を使い、差し替えはしない。 ひとつの金型のコストは、約1000万円と言われている。
 金型の材料は、フルモールド法による鋳造品である。 フルモールド法は、発泡ポリスチレンでフルモールド模型をつくり、発泡ポリスチレン(C8H8)は消失して、CO2とH2Oになる。 フルモールド模型は、完成した金型に機械加工分の厚みを加えた鋳造品であり、一般に機械によって発泡ポリスチレンを削る。
 金型は大きく分類すれば、金型加工とトライ補正に分かれている。 金型加工は工作機械を使用して、表面を数ミリ程度削る機械加工する工程と、その後細かく波打った形状になっている表面を、手作業で表面を平らにする仕上げ工程がある。
 トライ補正工程は、単体でプレス品(パネル)が品質規格にあった合格品になるだけでなく、パネル同士を溶接して組立てる時に組立精度がでなければならない。 幾度もプレストライを行い、手作業で金型を後処理として修正するよりも、事前に機械加工時の精度を上げてトライを少なくする方法が取られている。
 スマートな開発が言われている現在においては、開発期間の短縮のために3次元CADのデザインデータからCAMデータを作成し、DCMによって直接工作機械に電送され加工される。
 自動車用の金型作成は、『トヨタ式 最強の経営』 柴田昌治・金田秀治著 日本経済新聞社 2001年6月25日 の82〜89ページに詳しく書かれている。

 自動車用の板金プレス金型製造で有名な3社がある。

 これらの会社はバブル崩壊までは国内の自動車メーカーからの発注もあったが、それ以後はもっぱら海外の自動車メーカーの金型を作成しているという。 なお、国内の自動車メーカーはほとんど内製である。

 金型加工用の産業機械で有名なのは下記のとおりです。  金型製造は熟練作業を必要としていたが、最近ではコンピュータを利用した生産管理が行われている。

 プラスチック用の金型は高精度が要求されることもあって、放電加工機が使用される。




   牧野フライス製作所の放電加工機


生産試作


 実際のクルマの生産ラインを使用して行う試作である。量産試作とも呼ぶ。トヨタ自動車では号試(号口試作)と呼んでいる。 号口とは量産の古い名前である。少し古いが『レクサス/セルシオへの道程』では、この試作は3回行うと書かれている。 実際に工場のラインで流した時に、新しい設備の試運転と、部品を組付ける時に不効率な点はないかを洗い出す目的で行う試作である。
この試作でできたクルマを運輸省の型式認定に使用する。型式認定は申請してから許可が下りるまで3ヶ月かかるといわれている。 なお、衝突実験などは自動車会社の設備を使い、運輸省の担当者が出向いて来て試験を行うという。

 生産ラインで生産を行うためには、各種ロボットのティーチング(教示)を行う必要がある。 以前は実物を使用したティーチングを行っていたが、現在ではコンピュータを使ったバーチャル・ティーチングが主流になっている。
Tecnomatix Technologies Ltd.のROBCADが一般的に使われている。


   Tecnomatix Technologies Ltd.

 「今の設計は3Dでモノが見える。 工場で汎用ロボットでやるときに、車は複雑な恰好をしているけれど、できるだけ少ない数のロボットで溶接したい。 そのロボットの操作を、コンピュータでシミュレーションし、ロボットがちゃんと車の中に入って溶接できるかどうかを、事前に画面上でチェックすることができるわけです」(杉山)
 このような手法はマツダがいち早く取り入れ、トヨタがそれに追随した。 設計のデジタル化では他社よりも遅れていたホンダだが、それを使って一気にラインを改造してしまったわけで、これはいかにもホンダらしいといえる。(96ページ『トヨタとホンダ』)


デザイン・イン


 従来は、自動車メーカーが出来上がった設計図を部品会社に示して部品納入していた。 これに対して自動車メーカーが主な使用を示すだけで、詳細設計は部品会社が行うというものである。 自動車会社の手間を省け、部品会社の専門知識を活かせる手法である。 自動車開発期間とコスト削減によって、現在かなりの部品に適用されていて、これからも増加することが確実視されている。
将来は複数の部品会社が集まってデザイン・インを行うかもしれない。 一種のユニット部品開発なのかもしれない。


参考文献

  • 『トヨタ経営システムの研究』(永続的成長の原理)  日野 三十四著 2002年6月13日 ダイヤモンド社
  • 『現在自動車企業の技術・管理・労働』(技術発展と管理・企業労働の研究) 今田治著 1998年 税務経理協会


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