トヨタ自動車では、下記のように言われている。
現在の課題としては、プラットフォームの統一をより効果的なものにするために、生産設備をブラットフォームに対してフレキシブルにすることである。
例えば、下記の本田技研の例がある。
参考文献
プラットフォームの統一について
クルマのプラットフォームは、ひとつのクルマから複数の派生車を開発することのできるベースのことです。
そのベースは、クルマのアンダーボディと言われています。
クルマのプラットフォームが話題の上ったのは、衝突安全性のクラクシャブルボディと密接に関連してでした。
クルマのアンダーボディは、クラクシャブルボディとしての機能を担う重要な部位です。
乗用車のボディは、フレームとボディが一体して衝突安全性を高めています。
軽くて丈夫で、なおかつ衝突エネルギーを吸収するボディが必要になっていました。
衝突安全性は1990年頃から重要性が強調されてきました。
その頃からほとんどの自動車メーカーは補強材を使って衝突安全性を向上させていきました。
軽くて丈夫なボディの開発方法を習得するのに、それから10年近くの年数を要しました。
補強材をパッチワークのように使うと、車体が重くなり、コストも嵩みました。
更に、補強材を多用すると強度の強い所と弱い所ができます。
強度の弱い所に力が集中し、以外に弱いと言われています。
一枚の板を使う方が、力が分散して強くなります。
軽くて丈夫なボディは、ボディを構成する部品も少ない特徴があります。
クラクシャブルボディ開発のノウハウは、まだ大手自動車メーカーしかもっていません。
クルマのプラットフォームとは抽象的な概念であり、必ずしもアンダーボティそのものを表しているわけではありませんでした。
ホイールベースの延長等を行なったり、拡幅したりして派生車を作ることのできる概念がプラットフォームです。
かつてはアンダーボディに上物ボディを取り付けるのに“すり合わせ技術”を使っていました。
アンダーボディと上物ボディとすり合わせるため、両方とも少しずつ調整していました。
しかし、最近ではアンダーボディそのものを使用したモジュール方式になっています。
アンダーボディは、フロントサスペンションのあるフロントエンド、リアシートより前の室内のフロントフロアー、リアサスペンションに対応したリアフロアーから成り立っています。
フロントフロアーの長さを変えることで、ホイールベースと車長を変えることができます。
シートのヒップポインがクルマのスタイリングに重要な役割をしています。
ロードスターのようなスポーティカーはヒップポイントが低く、寝たような姿勢で運転します。
4ドアセダンはよりヒップポイントが高く、ソファーに座ったような姿勢です。
RVでは更にヒップポイントが高く、椅子に座ったようなより立った姿勢になります。
ヒップポイントの違いにより、インパネを支えるカウルトップの形状が異なります。
艤装部品ではABCペダルと呼ばれるアクスルペダル等の形状や、ハンドルの位置が異なります。
ヒップポイントが異なれば、アイポイント(視線)が異なり、メーター類の角度も違ってきます。
シートベルトも上部の取り付け位置が異なります。
4ドアセダンで開発したクルマを、アンダボディを共用させながら、異なるサイドストラクチャーとルーフを組み合わせることによって新たなバリエーションのクルマを開発することができます。
例えば、スポーツタイプ、クロスオーバータイプとバリエーションで開発できます。
サイドストラクチャーは、外側のサイドパネル、真ん中の補強材、内側のインナーの3層からできています。
それぞれの3層の部品を組み立てて、3層を合わせてサイドストラクチャーが出来ます。
クルマの後ろの部分のみを変更してクロスオーバーカー(含むホットハッチ)やスポーツバックと呼ばれるバリェーションを生み出しています。
サイドパネルは1枚パネルなので新作しなければいけないが、補強材やインナーは一部共用できます。
バリェーションとして新しい車種を作るとき、新作のパネルが少なくなり、新作する金型が少なくて済みます。
また、部品点数が少なくなるので、部品在庫の管理費用が少なくなります。
それだけでなく、冶具の共用化ができ、固定費の削減につながり、工場の省スペース化も可能になります。
ドアにはパネルドアとサッシュドアの2種類があります。
パネルドアは、見栄えが良いと言われ、主にRV車を中心に使われています。
窓枠の部分を含めて、一枚のパネルで出来ています。
窓ガラスの部分を打ち抜くため、コストは高くなります。
サッシュドアは、窓枠とそれ以外の部分が分かれています。
コストはパネルドアより安くなります。
それだけではなく、バリェーションとして新しい車種を作ったときに、サッシュ(窓枠)の部分を変えて、スタイリングを変更することが可能になります。
モジュールとして、多くのバリェーションのクルマを生み出すようになった背景は、第一に生産技術の向上があげられます。
それまでは、アンダーボディとサイドストラクチャーの両方をすり合わせて、合い沿いを調整していました。
モジュール生産では、アンダーボディを固定したまま、サイドストラクチャーで合い沿いを調整せざるを得なくなります。
生産技術の進歩がこれを可能にしました。
たぶん、欧米の自動車メーカーは日本よりいち早くモジュール生産を手がけていたと思われます。
生産技術が向上し、品質が上がったものと考えられます。
日本のメーカーの場合、技術が向上して“すり合わせ技術”からモジュール生産に移行しようとしています。
第二に、自動車産業が成熟期になってしまったからです。
成長期であれば、小さな違いが重要視されます。
成熟期になれば、小さな違いよりも価格が重視されます。
モジュール生産で、割安感、バリューフォーマネーのあるクルマが売れるようになりました。
生産技術の問題は解消されました。
その代わりに、モジュール生産で開発されたバリエーションのクルマは、それぞれに個性やテーストを持たなければなりません。
そうでなければ、バリエーションの各車は、販売においてお互いに競合してしまいます。
この個性やテーストをそれぞれのクルマに持たせる能力が重要になりました。
ゲームのルールが替わったたのです。
例えば、数年前に発売したマツダのショートワゴンは、セダンのアンダーボディをそのまま使用しててワゴンとしたクルマでした。
ヨーロッパでは、ホットハッチと呼ばれる人気の車種です。
また、比較的規模の小さい自動車会社では、CセグメントとDセグメントのプラットフォームを統合するだけでなく、Bセグメントにも同じプラットフォームを使用しています。
日産では「サニー(Cセグメント)」と「プリメーラ(Dセグメント)」のプラットフォームを共用しています。
これにBセグメントのプラットフォームを統合すると、Bセグメントのクルマの全幅は小型車いっぱいの170cm近くなり、Bセグメントとしては全幅が広くなっています。
フロントアクスルとリアアクスルの部分のアンダーボディを共用し、主にその中間のシートのある部分長さを変更することでホイールベースの長さを変えています。
フロントアクスルとリアアクスルの部分を共用することで、その他の多くの部品も共用することができます。
RV系の車種は、シートの高さを高くし(ヒップポイントを高くし)、多くの人の乗れるように工夫しています。
その時、インパネを支えるカウルトップ(アンダーボディの一部)を高くしています。
1980年頃、クライスラー社のKカーでは拡幅も行なっていました。
幅を広げる時には、フロントフロアーとリアフロアの外側部分を拡幅することで対応しています。
側面衝突対策なのであろうか、最近ではこのような拡幅は行なわれていません。
プラットフォームを超えて、同じ工場で生産できるようにアンダフロアーの一部の形状を搬送装置に合わせています。
クルマを生産する車体工場、塗装工場、艤装工場で、同じ群のクルマとして流せることを意味しています。
車体工場、塗装工場、艤装工場でA、B、Cのクルマを混流することができます。
ただ、艤装ラインではサイドシルの部分(クルマをジャッキアップする時に使う部分)を使い搬送しています。
そのため、ボディ形状の影響をほとんど受けません。
いま世界の自動車メーカーが新型車の開発・生産でコストを削減する最重要課題として競って取り組んでいるのが、プラットフォームの統合化である。
ずっと以前から、トヨタ自動車のカローラとスプリンターは、プラットフォームを共用した姉妹車でした。
これはカローラ店で販売するカローラ、オート店で販売するスプリンターのように国内の販売チャネルに応じた簡単な車の開発手法です。
その証拠に輸出車は、通称カロリンターと呼ばれていて、前はカローラ、後ろはスプリンターであって、1つのクルマから国内用の2車種を作り出していました。
プラットフォームとは、車の骨格になるエンジンなどを取り付ける枠組みをかたちづくっている「車台」のことである。
共通化した1つのプラットフォームに、どんな種類のサスペンションやエンジン、トランスミッションなどを取り付けるか、その組み合わせによって、セダンやクーペ、RV、ミニバン、あるいは2WD、4WDなどの多様な車をつくりわけることができる。
このような意図からして、プラットフォームの種類はたんに大型車、中型車、小型車といった分け方だけでなく、FF車(前部エンジン、前輪駆動)やFR車(前部エンジン、後輪駆動)といったタイプ別の分け方になる場合が多い。
プラットフォームの統合化は同時に、膨大な数と種類がある部品やシステムの共有化もうながして絞り込みが可能となるので、コスト削減に絶大な効果がある。
そのことはおのずと、さまざまな種類の部品を生産する部品メーカーの合併や再編をうながし、しかも、世界各地で生産されることになるため、世界的な規模での生産拠点づくり、供給体制をどうつくりあげていくかが問題となってくる。
その結果、共通化したプラットフォームや部品、システムはこれまでよりはるかに生産量が増えてスケールメリットによる3割ものコストダウンが図られることも珍しくない。
自動車メーカーは市場ニーズを尊重して、多種多様の車をすばやく投入しなければならないが、そのためにも、すでにある統合化されたプラットフォームをベースとして次々と派生型の車種を安く、短期間に開発できて二重投資も回避できる。
そのうえ、世界各地で売る自動車の同一化、同一品質が保証されるだけでなく、統合された主要なプラットフォームモデルは年産100万台規模となり、これだけに搭載する主要なエンジンやトランスミッションは100万から200万基規模となってコスト削減に貢献する。(229〜231ページ『トヨタvs.ベンツvs.ホンダ』)
プラットフォームの流用により新車開発を盛んに行ったのは、第二次オイルショック後のアメリカのビッグ3でした。
当時、アメリカのGM、フォード、クライスラーのBig3は、燃費のよい小型車を開発しなければならなかった。
それまでの大型車はFRであったのに対して、小型車は燃費を良くするためにFFにしました。
新たに作った小型車のFFのプラットフォームには費用がかかったので、このプラットフォームを活用して新車開発する以外に手はありません。
プラットフォームの統一は、FF車では簡単にできました。
つまり、フロントフロアーを延長するだけで、全長とホイールベースを伸ばしたより大型のクルマを開発することができました。
プラットフォームの外側を広げて拡幅することも行なわれました。
延長や拡幅にした部分を補強すれば、少し重くはなるが、それで新しいアンダーボディとなりました。
なお、プラットフォームを活用してより小型のクルマを開発することはできませんでした。
当時、破綻に近い状況にあったクライスラー社が、Kカーのプラットフォームを使用して次々にクルマを開発していきました。
クライスラー社復活の立役者となったミニバンも、Kカーのプラットフォームが使用されていました。
共有プラットフォームの利点は、自動車メーカーの俗に言うグローカルな活動を支えています。
自動車メーカーはグローバルな視点に立って、ローカルの消費者に対して適応する必要があります。
プラットフォームの統一は、自動車メーカーがグローバルに事業展開を行い、地域に融合したクルマを開発した時に全体の費用とコストを下げる手法となっています。
以前、本田技研では同じプラットフォームを使用して、日・欧・米と嗜好の異なる3種類のアコードを開発しました。
小型車の場合には、世界中どこに輸出しようとも比較的簡単に受け入れられています。
しかし、中級車の場合には、地域の嗜好にあった車の特徴が比較的はっきりとしています。
同じオデッセイでも、日本で生産されるオデッセイと、アメリカで生産されるオデッセイは同じプラットフォームを使用しても、大きさが全く異なっていました。
アメリカで生産されているオデッセイは逆輸入され、ライグレイドの名称で売られていました。
また、同様なことはトヨタ自動車でも行われています。
プラットフォームのもうひとつの利点は、ニッチマーケット向けの少量車種の生産をより低コストで可能にしたことです。
人々の価値観の多様化はライフスタイルの多様化を生み出し、より多くのスタイリングのクルマを必要とし、1車種あたりのライフサイクル生産量が減少しさせています。
同じモデルのライフサイクルでの生産台数が減少しても、コストアップを回避する生産の仕組みがプラットフォームの共有化です。
最初に以前より多くの費用をかけてプラットフォームを開発しても、より多くの車種で共通プラットフォームとして使用すれば、結局1台当たりの開発費は安くなります。
1980年代に、日産自動車がマーチのプラットフォームを使用したBe−1の開発は、まさに少量生産による販売台数を狙ったものです。
最近では、トヨタ自動車のWill ViやdBは、ビッツ/ファーンカーゴ/プラッツのプラットフォームを流用して作られます。
どちらかというと新しい顧客や市場を創造するために少量生産車を開発し、今後大きな役割を持つであろうと考えられます。
トヨタ自動車は、1995年ごろから本格的に開発期間短縮を目指した活動を始め、1998年ごろに、その活動に『AD21』という名称をつけて、その定常化を始めました。
新標準プロセスとして、
日産自動車でも同様です。
『プラットフォームが新設または改良の場合は外観デザイン決定から量産までが18ヵ月で先行試作と正式試作が各1回』
『プラットフォーム基本流用の場合は15ヵ月で正式試作1回のみ』
『プラットフォーム100%流用の場合は12ヵ月で試作なし』
という標準開発パターンが設定された。(312ページ『トヨタ経営システムの研究』) 日産では、既存のプラットフォームで新車を作るのに“開発期間は12か月”という実績があります。
プラットフォームを作ることから始めるとなると、24か月です。
これはどちらもすでにかなりの高いレベルに達していて、この期間を短縮するのは、他社でも難しいと思います。(376ページ『カルロス・ゴーン 経営を語る』)
自動車の生産コストの7割から8割が購入部品費です。
その残りのコストの半分は、固定費であり、開発費や設備・金型の償却費です。
ホンダは逆に、「単なるプラットフォームの共通化はあまり意味がない」(吉野社長)という考えをとっている。
1980年代は、日本車が品質の高さとコストの低さで世界を席巻したように、コストの半分を占める変動費の競争の時代であった。
しかし、1990年代に入り、欧米企業の品質とコストに関し急速にキャッチアップしてきたため、競争の主戦場が固定費の削減になった。
むしろカネのかかるのは、溶接の治具(ロボットなど機種ごとの溶接設備に付帯する機器)だ。
プラットフォームにかかる金型などは、フロアー(床)を1枚作っても1億円かからないが、溶接の治具はその何倍もの費用がかかる。
だから、新しいクルマを作るときに、溶接の治具を共通に使うことができれば、プラットフォームの共通化よりも大幅なコスト削減になるというのだ。
これは工場内で作るボディだけではなく、その中に組み付ける、大きな「コンプ」と呼ばれる構成部品の溶接工程でも同じことだ。
この工程を汎用設備と専用設備に分ければ、新機種の導入の際、工場のメインライン同様に設備の投資コストが大幅に削減でき、ひいては部品コストが大幅に下がるわけだ。(94ページ『トヨタとホンダ』)
既存のプラットフォームからの新車開発は、30%から50%少ない時間で開発が可能になる、と言われている。
開発期間の短縮は、当然開発費用の削減につながる。
主要な乗用車では、軽自動車、800cc、リッターカー(ヴィッツほか)、大衆車(カローラほか)、小型車(コロナほか)、中型車(カムリほか)、上級車(プログレほか)、高級車(クラウンほか)の8種類とし、これに加えて、主要な商用車は、軽、ハイラックス、デュトロの3種類に集約されて、合計で11種類となる。(234ページ『トヨタvs.ベンツvs.ホンダ』)
日産自動車は、次のとおりです。
統合の最初のモデルとなった「ヴィッツ」は、これまでの「スターレット」「ターセル」「コルサ」「カローラU」を統合化した後継モデルとして位置づけられている。
このプラットフォームをベースとして、トヨタは立て続けに派生の新型車、「ファンカーゴ」(99年9月)、「プラッツ」(99年9月)、「bB」(2000年1月)、「Will Vi」(2000年2月)の4車種をわずか5カ月の間に次々と発売した。(234ページ『トヨタvs.ベンツvs.ホンダ』)
2000年に登場したbBは試作レス、つまりバーチャル空間だけで設計、試作を行い、開発期間がわずか12カ月だった点でも話題になった。(97ページ『トヨタはどこまで強いのか』)
第二弾となる大衆車クラスの世界戦略車として統合化されたプラットフォームを利用したニュー・センチュリー・バリュー(NCV)からは、2000年8月に発売された主力車種の新型「カローラ」を手はじめとしてわずか1年間でその派生の5車種、「カローラフィルダー」(ワゴン)、「カローラランクス」、「カローラアレックス」、「カローラスパシオ」、「Will VS」などが次々と登場し、このあともまだ生み出されることになる。(236ページ『トヨタvs.ベンツvs.ホンダ』)
計画では、2004年頃までに日産内のプラットフォームがそれぞれクラスごとに統合化され、「マーチ」「サニー」および「プリメーラ」「マキシム」「スカイライン」「セドリック」の5車種程度に絞り込まれる。
なお、マーチと同じプラットフォームを使ったキューブも発売された。
さらに2010年までには、ルノーとのあいだで再統合が進められて、最終的には両者を合わせて10種類とする。(237ページ『トヨタvs.ベンツvs.ホンダ』)
トヨタの「ヴィッツ」に相当する世界戦略車の発売でも日産は出遅れているが、これに相当するのが、2002年2月に発売を予定している新型「マーチ」である。
2001年10月から11月にかけて開かれた東京モーターショーで、その原形となる「エムエム(mm)」が発表されたが、このプラットフォームBはルノーの「クリオ」および「ディンゴ」とも統合化されるため、2社合わせた年産170万台が見込まれ、日、欧で販売される。
続いて2004年に発売が予定されている、「サニー」クラスを統合化したプラットフォームCでは、これもまたルノーと共通化するため、年産200万台を見込んでいると公式発表された。
これらのプラットフォームをベースとして、やはり「ヴィッツ」と同様に次々と派生の新型車を発売して巻き返しを図る計画だ。(237〜238ページ『トヨタvs.ベンツvs.ホンダ』)
例えば、メガーヌUだ。ルノーがX84プログラムとして立ちあげた長期計画の中で最初に登場したこの車は、日産とルノーでプラットフォームを共用化した第二弾の車で、
ドアやボンネットなどの開閉部の製造については日産が担当した。(340〜1ページ『カルロス・ゴーン経営を語る』)
日産自動車は2012年2月に「日産CMF(コモン・モジュール・ファミリー)」を発表し、2013年以降に発売する新型車の車体開発に導入すると発表した。
ひとつの考えがSUV/MPVとセダン系車両とのプラットフォームの統一である。
もうひとつがクラスを超えた車種のプラットフォームの統一と考えらける。
一方、ホンダは下記のとおりである。
一方、フルラインメーカーとはいいがたい本田のプラットフォーム統合化は、トヨタや日産とやや性格を異にしている。
これまで、「シビック」と「アコード」の2車種のプラットフォームをベースとしながら、各種の派生型車を開発してきた経緯から、これといったプラットフォームの統合化計画は持ち合わせていない。
車種を少なくして大量生産するフォルクスワーゲンと似て、むしろ、共通したプラットフォームを利用して派生の新型車を次々と開発してきたこれまでの方式は、他社より進んでいたというべきであろう。
マツダでは、リッターカーのデミオはフォードのフェスティバのプラットフォームを流用した。
2002年にモデルチェンジのファミリア次期車にあたる『アクセラ』は、フォード社のプラットフォームが共用化されているという。
2002年に発売したカペラの次期車にあたる『アテンザ』は、フォードの『モンデオ』に流用される予定である。
このプラットフォームを含めて、4つの新型プラットフォーム開発し、それらはマツダ車の70%を占めるという。
今後の主要プラットフォームの体制としては、軽自動車、「フィット」、「シビック」、「アコード」、高級乗用車の5種類となり、ミニバンやセダン、RV車のほとんどは、いずれもこれらの派生型車となる。(238ページ『トヨタvs.ベンツvs.ホンダ』)
「フィット」に用いられた新開発のグローバル・コンパクトプラットフォームからは今後、2、3年かけてミニバンやSUVなどの派生型車が次々と発売される予定で、これらを含めて年産30万台が計画されている。
この考えでいくと、2001年3月に新たに設定した新「シビック」用のグローバル・コンパクトプラットフォームからも同様な派生型車が次々と登場してくることになる。(238ページ『トヨタvs.ベンツvs.ホンダ』)
このWBC(フィット)の特徴はコストダウンの上でもきわ立っており、これに続く「シビック」シリーズでは、新型車投入の初期投資をこれまでの3分の1にまで減らし、生産準備期間でのコストも30パーセント削減する計画である。(239ページ『トヨタvs.ベンツvs.ホンダ』)
フォードはGMやダイムラー・クライスラーと比べて、プランづくりや調整に時間がかかり、マツダ、ボルボとの共通化したプラットフォームやモジュール化を強力に進めているが、その成果はまだあらわれておらず、発表された計画よりおくれ気味である。(239ページ『トヨタvs.ベンツvs.ホンダ』)
フランスのPSAでは、
またダイムラー傘下に入った三菱でも、リッターカーである1100ccから1500ccクラスの世界戦略車Zカー計画が進んでおり、これはグループ全体の中で位置づけられている。
もともと、ダイムラー・クライスラーは同クラスの有力車種を持っていないだけに、三菱が得意とするGDIエンジン、CVTあるいはダイムラーが開発するディーゼルエンジンを搭載するZカーに対する同グループの期待は大きく、2002年秋に発売する計画である。
生産規模は三菱とダイムラー合わせて50万台から60万台、これに韓国の現代自動車の参加も検討されており、そうなると75万台から100万台に達することになる。
Zカーはアジア向けにも予定されており、同じアジアにあって小型車を得意とする現代との間でどう調整していくのか。
GMやフォード、ダイムラー・クライスラーは陣取りゲームで先を争うように次々と資本提携や合併を行って巨大なグループに膨れ上がってはみたものの、相互の調整と体制づくりには問題も多く、動きはいま1つである。
下手をすれば重複にともなう工場閉鎖や人員整理のリストラが大々的に行われかねない。
あるいは、競争力を高めるためとして資本提携し合併したメリットが十分に生かせず、かえって足を引っ張る結果にもなりかねない。
そんな危うい姿が垣間みえる昨今である。(241〜242ページ『トヨタvs.ベンツvs.ホンダ』) 2大ブランドのプジョーとシトロエンを含め、7つあった車台(プラットフォーム)を統合し、3つに集約した。(221ページ『ホンダDNAの伝承術』)
VWは2012年2月1日、エンジンの配置を中心とした新しいプラットフォーム(モジュール)を導入しました。
A0からBセグメントの車、ポロからゴルフ、パサート、ティグアン等に適用され、「モジュラー・トランスバース・マトリックス(MQB)」と呼ばれます。
これらの車種はFFで、エンジンの傾きやミッションの取り付けの配置が統一される。
全幅やホイールベースを変えることができ、多種のクルマを開発することができる。
系列のアウディ、シュコダ、セアトの車種にも展開でき、エンジン・ミッションを減らすことができる。
また、プラットフォームの共用と同時にエンジンの共用も始まったいる。
マツダは新型エンジンをフォード、ボルボと共用している。
三菱ふそうトラック・バス(株)では、中型車のエンジンにダイムラー・クライスラー社のエンジンを採用する。
なお、小型車と大型車はダイムラークライスラー社との共同開発するという。
1990年代、衝突安全性向上のために各社ともプラットフォーム開発に力を注いだ。
日本の各自動車会社は1980年代に製造品質を向上させ、1990年代にプラットフォーム等の開発を高度化させた。
それと同時に、日本の自動車メーカーの格差も拡大していったものと考えられる。
マツダはフォードとのプラットフォームの共同開発の道を選んだ。
また、高級車の終焉でもあった。
高級車も大衆車も使っている材料そのものに大きな価格差はない。
製造上における精度の差は、同じパーセントずつ改善していけば、消費者にとってその差はほとんど意味のないものになっていく。
もうひとつはクルマとしてのバランスの良さである。
バランスの良さはプラットフォームで決まる面が大きい。
高級車のノウハウが解析され、大衆車のプラットフォームでも使用されるようになった。
また、1つのプラットフォームのより多くのクルマに使われるならば、高級車並みの開発費を使えるようになったためである。
結局、高級車も大衆車も同じプラットフォームが使われれば、装備が異なるだけになってしまう。
そのため、高級車という言葉が消え、プレミアムと呼ばれつつある。
世紀の大合併と言われたダイムラー・ベンツ社とクライスラー社の合併があった。
しかし、この合併は解消され、クライスラー社は投資顧問会社のサーベランス社に売却された。
クライスラー社は2009年4月末に破産し、フィアット社を支援により再生を目指している。
一方の、ダイムラー社はアブダビ投資庁から9.1%の出資を受けることになった。
更に、BMWとの提携を模索している。
規模の拡大だけでは、意味をもっていないことを示している。
続いて行なわれたルノーと日産との提携では、プラットフォームの共通化と部品の共同購入が行なわれた。
日本車のデザインは飽きのこないシンプルなデザインであるのに対して、欧州車のそれにはエレガントさが必要とされる。
アメリカではスタイリングに遠目から見てもすぐにわかるスタイリングが要求される。
それ以外は、日本車のベースとしているシンプルで飽きのこないデザインである。
フィアット社は、フィアット、ランチャ、アルファロメオと性格の異なるブランドのクルマを同じプラットフォームで、同じ工場で生産している。
同じプラットフォームを使って、異なるクルマを開発・生産することは、かなり以前から行なわれている。
機能的には、大手自動車会社ならばどの会社でも同じプラットフォームで異なる車種を開発し生産することはできる。
異なる個性とテーストを持ち、かつそれで市場で成功することは難しい。
それをフィアット社は行なおうとしているのかもしれない。
溶接ラインや塗装ラインでは、生産設計に対応した搬送システムの整備がある。
塗装工場の熱発生場所(焼き付け工程)と作業(検査、水研等)のエリアの仕分けは、労働環境整備と熱の有効利用のコストダウンがいっしょになったものである。
また、塗装工場での水性塗料の使用は、労働環境整備と自然環境保護の観点を持っている。
艤装工場では、部品から完成車となる時間のスループット時間の短縮を定めている。
スループット時間の短縮は、モジュール生産等によって、コスト削減とともに進められよう。
最大の特徴は、工場全体としての効率化を第一に考えている点である。
個々の改善内容は、今までにも言われてきている事柄であり、新規性のある改善ではない。
しかし、QC活動等の部分最適の改善手法に頼っている日本の製造業では、全体効率の追求を行おうとしても組織がついてこないのである。
工場全体として効率化の追求は考える以上に、実施することは非常な困難が伴う。
工場全体としての効率化を推進する組識に転換することが、革新的なことである。
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