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ヨーロッパにおける自動車リサイクルについて
EUは2000年10月21日、EU廃車(ELV)指令を制定した。EU廃車指令の概要は次のとおりである。
EUは加盟国政府に対し、2002年4月までに準拠法の制定を求めている。
同年8月までに準拠法制定が完了したのは、ドイツ・オランダ等、数ヶ国に留まっている。
ドイツでは年間350万台程度の自動車が抹消されているが、国内での解体は110〜170万台に過ぎない。
ベンツ、BMWの高級車を中心に、ドイツ車の多くは廃車とならずに東欧などの諸外国へ流出している。
1998年4月から廃車リサイクルのための制令と産業界による自主規制が実施されてきた。
これにより、解体事業者の認定制度が発足し、自動車の登録抹消において破壊証明書の提出が義務づけられた。
認定の結果5000社あった自動車解体業者は1300社程に減少した。
しかしながら、解体事業者に関しては、鑑定人による審査のばらつきがあり、不法な解体業者も認定を受け営業を続けているとの批判がなされた。
破壊証明書に関しても、破壊証明書を必要としない一次抹消から一定期間を経て永久抹消される車が大半であるため、実質的な効力は現れなかった。
EUのELV(使用済自動車)指令を受けて、2002年5月に新たな廃車法が制定され、7月に発効した。
新制令では、解体事業者の選別が、鑑定人の審査と生産者の契約によって二重になされ、生産者との契約を取れない解体事業者は経営危機に直面することになる。
自動車解体業者は、さらに300社以下に絞り込まれるという予測もある。
オランダでは、1995年以来、ARN(Auto Recycling Nederland BV)と呼ばれる自動車リサイクルシステムが、産業界によって自主的に運営されてきた。
ARNは、新規登録される車の購入者が廃車処理料金を基金に払い込み、それを原資として自動車リサイクルを実施するシステムである。
全車一律の廃車処理料金は、発足当時、250ギルダーであったが、現在では99ギルダー(45ユーロ)にまで値下がりしている。
一方、リサイクル品目は、当初の9品目から19品目に拡大されている。
ARNがクルマ1台から回収する品目の合計重量は100Kgを超えており、すべてが材料リサイクル(マテリアル・リサイクル)されているとのことである。
19品目は、冷却液、オイル、ブレーキ液、バッテリー、ガラス、タイヤ、チューブ、ウレタンフォーム、ウェザーストリップ、樹脂バンパー、
シートベルト、ココナツ繊維、ウィンドー洗浄液、グリル、後部灯火器、ホイールキャップ、燃料、LPGタンク、オイルフィルターである。
自動車解体事業者には、指定19品目を回収するごとに、ほぼ作業費の実費に相当する。
回収品目は指定のコンテナーに収められ、リサイクル事業者に運搬されリサイクルされる。
ドイツでは、日本ディーラー共同の廃車リサイクル回収ネットワーク(MARI:Multi Manufacturers Automobile Initiative)を作っている。
また、中古部品は3ヵ月程度の保証を行なっていたが、今後はEUの規定により、1年の保証期間をつけて販売しなくてはいけなくなるという。
ELV指令には、自動車の製造過程で4種類の有毒金属を使用することを禁止している。
2003年7月より新車に水銀、鉛、カドミウム、6価クロムを使用を禁じる一方、代替物が存在しない若干数の部品については規制対象外にすることにしている。
鉛やカドミウムを添加剤として使用している塩化ビニール(PVC)は事実上の使用禁止になった。
メッキ等に使用される6価クロムは、2g/台の使用が認められた。
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