生産管理の機能
生産管理(Production Management)の機能は生産計画(Production Planning)と、生産統制(Production Control)の2段階に大別される。
さらに、生産計画は基本計画と業務計画とに分けられる。基本計画は販売計画や利益計画の一環をなしている。
経営方針や需要予測に基づいて販売計画が立てられると、これに対応して生産計画が立てられ、両者を調整して計画内容(生産品目、生産数量、納期)が決定される。
現在間接業務の削減が言われている。計画の部分を充実させ、統制の部分の負荷を減少させることが、全体として最も効率の良い方法である。
生産は販売に対応した活動であるから、生産計画をより確実なものにするには、販売情報の集約が最も重要である。
最近の情報技術が販売情報の収集・分析を短時間で行うことを可能にしている。
生産管理の日程計画は、経営計画の一部を成している。
経営計画には10年程度の期間を対象とした長期計画もあったが、最近の変化の激しい時代には合わなくなり、作られることも少なくなっている。
一般的に作られているのは、3〜5年の中期計画である。
中期計画では、どのような商品を開発し、長期的な販売予測し、設備投資にはどのくらい資金が必要になるかを算出することを目的としている。
短期の経営計画が、生産管理での大日程に当る。
同時に、販売計画や利益計画と整合性をとらなくてはならない。
生産計画では、人員・設備計画や材料・外注計画を立てる。
(1)生産計画
生産計画の内容は、日常業務以前の段階の基本計画と、日常業務の運営を行なう業務計画に分けられる。
基本計画は、長期的な経営方針に基づいて生産部門の構造、活動方針を決定する。
これには新製品の開発計画、試作品の量産移行計画、モデルチェンジの計画、工場建設と職場編成の計画、資材の調達とVEの計画、内外作区分と外注利用計画、基準生産能力計画などがある。
また、業務計画は、日常の販売計画に対応して品種、数量、納期を決定するもので、手順計画、工数計画、日程計画などが含まれる。
- 基本計画
- 業務計画
- 手順計画 (routing)
加工の順序や方法、作業時間、使用機械などを決める。
- 工数計画 (loading)
必要な人員および機械を算定し、現有の人員および機械の能力と比較して、両者を残業時間の追加、外注委託などにより調整する。
- 日程計画(scheduling)
個々の加工予定を立てたり、材料手配の時期を計画することである。
この場合、生産着手日を基準とするフォワード方式と、完成日を基準とするバックフォワード方式の2とおりがある。
最近は、納期厳守と製品在庫の削減の目的からバックフォワード方式をとることが多い。
この場合、生産期間はリードタイムもしくは手配番数(手番)と呼ばれている。
つまり、リードタイム(手番)は着手日は完成日の何日前に相当するかを表している。
簡単なものにはガントチャートを使用し、複雑なものはアローダイヤグラムを使用する。
この日程計画は下記の大日程計画、中日程計画、小日程計画の順に徐々に具体性と精度を高めながら作成される。
この小日程計画にしたがって製造命令が出さされる。
ロット生産の場合には、その都度製造命令が出され、工程ごとに作業内容と作業者を割り当てる差立てが行われる。
連続生産の場合には、包括的な製造命令が出さされる。
- 人員・設備計画
人員計画によって人員配置や補充方法を計画し、設備計画によって機械や治工具の調達ならびに整備方法を計画する。
- 材料・外注計画 (materials planning)
生産に必要な材料の所要量と納期の計画と外注品の数量と納期を計画
手順計画と作業計画は、それぞれ手順設計・作業設計ともいう。
手順設計は工程設計(process design)ともいい、工程の方法に関する決定であり、部品手配表(material list)と手順表(route sheet)の作成である。
作業設計は作業に関する決定で、QC工程表までの作成することが多い。
なお、QC工程表以後の指導表と作業標準は、現場部門で手順管理として作成することが多い。
(2)生産統制の方法
生産統制は生産計画どおり実行されているか、日々の作業を統制することである。
すなわち、手順計画に対しては手順管理(作業指導)、工数計画に対しては余力管理(工数管理)、
日程計画に対しては進度管理という関係になっている。
- 進度管理(progress control, follow-up)
進度管理は進捗管理、納期管理(delivery date management)、日程管理とも言われ、生産統制のなかでは最も重要な機能である。
進度管理の目的は、日程計画で定められたとおりに作業が行われ、進行状況を統制し納期を守るために行われる
日程計画に対する実績の遅れのみを重視するのではなく、予定よりも早く生産したり、多く生産することも問題にしなければならない。
現場管理者は絶えず作業の進度に注意を払い、必要に応じて作業者に適切な指導を行い、日程計画どおりの生産に戻すことを目的とする。
ロット生産の場合、POP(Point of Product)システムを使用して、進捗状況を迅速に把握することが多い。
POPを活用することによって、生産量の変更や特急品の対応がしやすくなる。
- 現品管理(material control)
現品管理は、現品(仕掛品)の所在と数量を常に把握し、その保管や運搬を的確に実施することによって、所定の数量の現品を管理し、日程計画どおりの生産を行う。
すなわち、何が、どこに、何個あるかを確実につかみ、所定の数量と実際の数量とに差異が生じたら、その原因を調査し処置する。
また、現品を確実に保管するとともに、次工程へ円滑に供給することも含まれる。
- 余力管理(control of capacity available)
余力管理は能力(生産能力)と負荷(仕事量)との差を余力といい、
作業者(機械)の余力を統制し、その能力を活用し、余力をゼロに近づけることです。
負荷が能力より大きい場合は、能力不足(負の余力)をきたし、納期遅れの発生原因となる。
逆に、負荷が能力より小さい場合は、能力過剰(正の余力)となり、作業者や機械に手待ち(遊休)が発生する。
- 資料管理
資料管理とは、日々の生産実績の記録をとり、生産計画どおりの生産が行われたかの資料を残すものである。
生産統制の参考資料として利用するとともに、将来の管理資料を作成の参考にしたり、関係部門に管理情報を提供することを目的としている。
例えば、現品管理で計画以上に部品を費消した場合の差違の資料などである。
- 手順管理
手順計画で定めた材料所要量、標準時間等で実際の生産が行われているかを統制するものである。
大日程計画、中日程計画、小日程計画
また、日程計画は立案期間の長さによって、長期、中期、短期という3段階になり、それぞれ大日程計画、中日程計画、小日程計画と言われている。
- 大日程計画
大日程計画は長期計画(long-term planning)とも総合計画とも呼ばれている。
半年とか1年とかいう長期期間にわたる計画で、主として販売計画と生産計画の調整を目的とする、大まかな計画である。
- 中日程計画
中日程計画は中期計画とも細部的計画とも呼ばれている。月ごとに立てられるので月次計画といわれる。
この計画は1〜3ヶ月までの予定を決めることになる。
このように毎月むこう何ヶ月分の計画を作成する方法をローリング・プラン(rolling plan)という。
この中日程計画は、典型的には、山積みと山崩しの2段階を経て作られる。
「山積み」とは、基準日程をもとに各工程に仕事を割り当てていくことであり、「山崩し」とは各工程の負荷能力に合わせて割り当てられた仕事を均等化していくことである。
- 小日程計画
小日程計画は短期的計画とも呼ばれ、生産統制として行われることが多い。
中期計画で1ヶ月の予定を決めても、実際には種々の事故が起こって予定どおりに進まなかったり、予定変更や追加(飛び込み)が入ったりするので、時々計画を修正しなければならない。
普通は週または旬ごとに実施され、これによって計画変更による混乱を防ぐことができる。
小日程計画の立案法としては2つの方法がある。
第一は、小日程計画の立案時点に、工数計画で配分されている仕事を対象として、全仕事を作業者(機械)ごとに割当てるとともに、工程ごとに各仕事の着手日と完了日を決める。
このように、工程(作業者・機械)ごとに各仕事の着手時期と完了時期を決める方法を時点計画法という。
第二の方法は、管理部門で計画せずに、製造現場長が工数計画に基づいて、仕事の優先順位を決めるもので、優先番号法(priority number)という。
これは管理部門で計画するのが困難であって、現場サイドで計画した方が計画目的を達成しやすい場合とか、工程ごとに着手時期や完了時期を決めても、それを守ることが困難な場合に採用する。
このようにある一定期間に加工すべき仕事を対象とし、各仕事の順番のみを決める方法を期間計画法という。
自動車会社の生産計画の立て方
トヨタの生産計画
『トヨタの現場管理』(門田安弘著)に書かれたトヨタの生産計画の立案の仕方を紹介する。
ここでは中日程計画から小日程計画について書かれており、大日程計画については別途決められていることを前提としている。
まず第1に、販売部門の販売計画からスタートする。これは、国内販売部門と海外販売部門とが関係している。
国内販売部門は毎月ディラーから車両のライン別の向こう3ヶ月間の需要量予測値を受ける。
この予測値は車種別(ライン別)に、と同時に大分類の仕様別に確定される。
一方、海外販売部門も毎月1回海外から向こう3ヶ月の車の注文を受ける。これにも車の仕様の情報が付いており、詳細になっている。
次に、生産管理部門で上記の2つの販売情報に生産納入面の調整を加えて向こう3ヶ月間の生産計画を立てる。
その第1月目の総完成車数量を車種ライン別の日産量に分割する。
この分割は平準化生産のために行うもので、基本的には単純に稼動日数で平均化する。
これが「基本生産計画」(master production schedule)と呼ばれるものである。
ここで大分類の仕様とは、ボディタイプ、エンジンタイプ(排気量、使用燃料等)、トランスミッションタイプ(変速方法等)、および車のグレード(豪華さの程度)の組合せによって定まるものである。
第3に、この基本生産計画に「部品表」(bill of material)を適用して、必要材料数量の計画(materials requirement plan)を立てる。
このような部品展開の計算は、MRPと呼ぶ呼ばないにかかわらず、実質的にはどの完成車メーカーでも行われている。
こうして計算された材料・部品の必要量の計画情報は、完成車メーカー内の各工場や傘下の部品メーカーに対して通知される。
これがいわゆる「部品納入内示表」である。
しかし、各部品メーカーは実際にこの納入内示表に従って納入することが期待されてはいない。
実際の日々の納入量は主に「かんばん」によって毎日指示される。
日々の実際の生産指示情報がどのようにして作成されているかを解説する。
- ディラーからの旬オーダーというものがある。
各ディラーは、完成車メーカーの基本生産計画で確定された月間引取台数の枠内で、最終仕様別の10日分の注文をその7〜8日前に完成車メーカーの販売部門にテレックスで出す。
最終仕様とは、先に述べた大分類の仕様をさらにオプション(注文装備)類の選び方、車の選び方によって細分したものである。
- 生産管理部では、この旬オーダーに基づいて工場別・ライン別の日産量を計画する。
これは、前記の「基本生産計画」の修正になる。
また、完成車メーカーは、各ディラーに対して「配送予定表(delivery schedule)」を報告する。
この予定表の作成には、旬オーダーを受けてから2日間を要する。
- ディラーから完成車メーカーに、旬オーダーの数量の10パーセント程度の範囲内で、
その注文内容を実際の顧客の注文に従って変更する連絡が日々入る。これは「ディリー変更」と呼ばれ、完成車のラインオフの4〜5日前になされる。
- このディリー変更に基づいて再修正された生産計画が各工場に指示される。
それは完成車のラインオフの3日前である。
- 組立ラインへの完成車投入順序計画表が指示される。
これはラインオフの1.5日前である。順序計画表は部品でもサイズの大きなものに関して作成される指示である。
現在のところ大規模な部品業者には磁気テープを送り、小規模な部品業者には紙の表を送っている。
なお、トヨタ自動車では組立ラインは、車体工場(溶接組立)のラインを表し、生産計画は車体工場の生産計画のみ作成される。
- かんばんによる部品の引取りと生産であるが、これは順序計画表の対象にならなかった部品に限定される。
日産の生産計画
「実例 自動車産業のJIT生産方式」に掲載されている日産自動車の例を書く。
- 日産サイドで販売実績と在庫実績を把握しながら、新技術・設備・人員・部品メーカー体制を考慮にいれて「3ヶ月生産計画」を立てる。
これはトヨタと同様にローリング方式で毎月見直される。
- 3ヶ月計画のうちの最初の月の(つまり翌月)の生産計画量をその月の稼動日数で割ったものが、「月間日別生産計画」である。
例えば、ブルーバードで1日当たり何台といった計画で、これによって勤務体制が決定される。
月の中の生産計画を同じ車種がまとまって生産されないように、平準化を行って最終的な日単位の生産計画を作成している。
これは人工の総数(総工数)と残業体制を決め、稼動人員を稼働日に割り当てることである。
この計画は主にメーカーである日産側の予測情報に基づく計画である。
この生産計画は通称『座席予約型生産方式』と呼ばれる方法で生産計画が立てられる。
まず、座席予約と同じように車種別の生産計画を立てる。
最初は月単位の座席予約を作り、次にこれを旬に3分割する。そこに販売店からの注文が入ったら、その注文を生産スケジュールに割り当てる。
- 次のステップが「販売店からの旬間受注」である。
車のカラーも含んだ最終仕様の情報が入る。これは、ディーラーでの販売見込みと実際の受注とをともに含んだものである。
- この旬間受注に基づいて、「旬間日別生産計画」立てられる。次いで、「販売店からのディリー変更」情報が入る。
これは毎日、販売店からくるディリーオーダーであって、先の旬間受注情報を修正するデータである。
旬間受注に対して車種によって普通2割から5割くらいまで変更しても良いとされる。
しかし、無制限に変更してもよい車種もある。ディリー変更がくるのは、当該仕様車がラインオフする4日前である。
この「ディリー生産計画」に対してMRPの手法を使って部品展開し、ディリーに部品メーカーに発注することになる。
- 最後に、「アクチュアル・スケジュール」と称する車種投入順序計画が組立ラインのために毎日作成されることになる。
トヨタ自動車も日産自動車もほぼ同じ生産計画を立てている。
- 月次生産計画(向こう3ヶ月)
月末に向う3ヶ月の月別生産計画をローリング方式で見直す。
この内翌月と翌々月は旬別生産計画が計算される。
- 旬別生産計画
毎旬の終りに翌々旬の旬間日別生産計画が立案される。
- ディリー生産計画
生産開始3日前もしくは、ラインオフ4日前までに、ディーラからの色とオプションの変更があり、これらを締め切って確定した生産計画。
- 完成車投入順序計画
完成車投入順序計画で、車種の平準化を行うのは、艤装ラインでは各々の作業者の組立て工数が必ずしも1にならないためである。
そのため車によっては0.9とか1.1の工数が必要な車を流すことによって、作業者の作業工数を平準化している。
このために4WDとかサンルーフのような工数のかかるオプションが確定されないと、投入順序を計画できないためである。
今までの生産計画では、お客さまはディーラを意味していることが多かった。
ディラーは自社の販売予測に基づいて、若干の在庫車を持ち、生産計画を押さえている。
最終的な消費者が見つかり、注文をもらった時点で、在庫車や押さえている生産計画に当てはめていった。
この場合、在庫車やディーラが押さえている生産計画は、リスクの少ない売れ筋の車種の生産計画が多い。
もし消費者が注文したクルマが売れ筋の車種であれば、割と早い生産計画を割り当て、色とオプションを変更することができる。
逆に、MTとか高性能エンジンのような珍しい車種であれば、押さえている生産計画がなく、生産計画の枠から取りに行かなければならなくなる。
珍しい車種を買いたいと思う消費者は、実際にクルマを入手するまでに時間がかかるか、売れ筋の車種に変更するかのどちらかを選択しなくてはならない。
そのため、生産計画の新しい試みとして、ディリー変更でエンジン・ミッションの変更を可能にすることが考えられている。
つまり、お客さまをディラーと考えるのではなく、消費者自身であると考えるSCMの枠組みの中で生産計画を考える方向に変化していっている。
SCMとは在庫と情報を交換する仕組みといってよいのではないかと思う。
これからはSCMのネットワークに流す情報の種類と質が、自動車会社の競争力を左右しよう。
自動車工場の中で最も小回りがきかないのが、労働集約的な艤装ラインである。
トヨタ生産方式も、MRPの生産計画でも、基本的には艤装ラインに対する『座席予約型生産方式』が中心となっている。
需要予測に基づいて、予め生産能力を調整した生産スケジュルを作り、それに注文オーダーを当てはめる方法である。
溶接組立ライン、塗装ライン等は、艤装ラインの100%稼動を保証させるバッファーを維持させるように稼動させる。
生産能力の調整とは、各工場で生産できることはもちろん、各工場の最小限の稼働率を保証すべく調整を行っていた。
そのために、過去には最小限の工場の稼働率を維持すべく、販売店に対するリベートやインセンティブの追加を行っていた。
しかし、現在では金銭的なインセンティブのみでは消費者の購買意思に訴えにくくなっている。
そのため、プラットフォームの共通化等により工場間での生産車種変更を行い、柔軟に生産能力を調整する傾向にある。
生産工場(ライン)の生産能力で1台の生産能力を1つの座席と表す。
この座席は工場の都合によって、銘柄、ボディタイプ、エンジンタイプ、ミッションで座席の色が決っていた。
エンジン・ミッションは、自動車会社で内製している場合が多いためである。
艤装ラインの座席予約型生産計画は生産順序を持った生産計画として立案される。
この順番を艤装ラインで維持されることを想定して、溶接組立ラインでの生産投入計画が立てられる。
具体的には、ツートン車や艤装ラインでの前処理の必要なサンルーフなどは、生産計画を早めなければならない。
艤装ラインのバッファー在庫を一定に保つためには、溶接組立ラインや塗装ラインの生産は増減することになる。
そのために、それらラインでは残業時間の弾力的な変更が必要となる。
なお、オプション巻き替えによって、偶然4WD等の負荷の大きな車種が続いた時は、ペイントボディ・ストック管理によって艤装ラインの負荷が平準化される。
トヨタ自動車の行なっている“カスタム・イン”の最初の試みは、早期に生産日を確定し、お客様への納車時期を確定することである。
輸出では、工場生産から消費者に届くまで1ヶ月以上かかるので、売れ筋のモデルのみに絞り、基本は在庫車を販売する形をとる。
新しい言葉で、CPFR(Collaborative Planning Forcasting and Replenishment)である。
CPFRの特徴は、共用のデータウェアハウスに、小売側が販売データ、販促計画、店頭在庫情報を、自動車メーカー側が商品情報、販促案を提供し、共同で需要予測や在庫補充計画を作成することにある。
その需要予測や在庫補充計画に基づいて、生産計画立案している。
日本国内等の地域を限定した場合、売れているクルマのグレード・色・オプションは短期的には安定している。
ただ、お買い得車等の戦略車の販売は、これらの比率が歪ませる。
CPFRと新しい言葉を使ったが、米国では古くから行われていた方法である。
流通在庫が増加すれば、インセンティブを増加し、販売を増やし、在庫を減らす。
この方法でも在庫が減らなければ、工場を閉鎖し、従業員をレイオフしていた。
なお、海外生産では国内と同じように対応し、この対応のために海外生産を行なうという面もある。
最近の競争激化を反映して、従来の半見込み半受注生産から受注生産への流れがある。
完全受注生産の試みとして、BTO(Built To Order)の試みがあるが、実際は実施できていないのが現状である。
実施できない理由は、生産管理技術による部品調達に頼ったBTOを行なおうとしたからである。
実際にBTOを成立させるのは、消費者についての洞察を深めなくてはならない。
消費者からどのグレードの車を買いたいか、どのオプションを付けたいかの情報を集めるアンテナが必要である。
更に、オプション部品の調達リードタイムの管理が必要である。
多くのクルマにオプションとして付く部品は、在庫を持つことで調達リードタイムを解決すれば良い。
しかし、まれなオプション全てに対して安全在庫を持つのは非効率である。
まれなオプションに対しては、価格よりは調達リードタイムの有利な部品を採用すべきである。
このことは長年VE/VAでただ安い部品を採用してきたコスト管理手法を変更しなくてはならない。
原価計算上ではクルマの原価は上昇するが、調達リードタイムが長い上にかかる間接費用を考えれば、十分採算のとれる方法である。
また、小日程計画はロット生産を行うプレス工場、機械加工工場、鋳造・鍛造工場などで行われることが多い。
カンバン方式では『仕掛けカンバン』を使用した方法が用いられている。
部品会社や素材・機械加工部門では月別の生産予定を見て、当月に生産能力が不足する場合には、前の月に生産する等の山積み・山卸しを行う。
参考文献