ナレッジ・マネージメントとは?
ピータ・ドラッカー氏も『ポスト資本主義社会』(1993年)で、資本主義社会の後にくる知識社会では、知識は単に伝統的生産要素としての労働、資本、土地と並ぶもう一つの資源というよりも、
ただ一つの意味ある資源であると主張して、『知識労働者』(Knowledge Worker)が企業にとっての最大の資産だと論じた。
経営の質を高めるには、イノベーション、知識創造、知的コラボレーションが重要になる。
グローバル化の時代になって、企業は国境を越え、資本を動かし、工場を建設することができる。
1980年以前の生産能力不足の時代では、生産能力、つまり資本を持つことによってレント(超過利益)を確保することができた。
しかし現在、多くの産業で企業は過剰生産能力を抱えている。
レントを獲得するためには、競合他社に対して比較優位にある資源、つまり人材が重要になった。
ナレッジ・マネジメントを有名にした本は、野中郁次郎・竹内弘高著の『知識創造企業』ではなかったかと思う。
この本の中には、『知識創造』と『自己組織化』という重要な考えを明らかにしている。
この両者とも日本の産業の原動力、もしくはもの造りの強さの中核となっている考えである。
アメリカの経済学者がこれらを熱心に研究している。
『ビジョナリー・カンパニー』や『ラーニング・オーガニゼーション』などに大きな影響力を与えられたと考えられる。
逆に、一部の日本の大学教授はアメリカ的な合理的すぎる考えを日本の産業界に持ち込んで、日本の産業を弱体化させているのではないかと危惧する。
『自己組織化』は理解している人は少ないが、日本的経営にとって重要な概念である。
アメリカ流のひとつの考えに、計画立案、組織化、人選、実施、管理がある。
この場合、組織化は仕事の分担と職務内容を決定することである。
計画実施を重視し、仕事の分担と職務内容をグループのメンバーが自由自在に変化させた。
このことが『自己組織化』である。
日本産業の強さの特徴として言われている『現場力の強さ』は、『自己組織化』と一致しているものと考えられる。
しかし、1980年に行なわれた日本産業の一部の研究者によって、生産部門の強さと間違った捉え方をされた。
この研究の影響によって、『自己組織化』が軽視され、逆に人事部門によって管理強化が行なわれた。
仕事の分担と職務内容は人事部門によって剥奪され、成果主義人事制度の導入によって、『自己組織化』は否定された。
結果、計画実施もままならなくなった。
品質と同じようにナレッジにも3つの階層があるものと考える。
- ナレッジそのもの
- ナレッジを生み出すプロセス
- ナレッジを生み出すプロセスの継続的改善
多くの企業で知的資産部なるものができている。知的資産部が扱っているのが第一階層の知識(ナレッジ)です。
この場合のナレッジの中心は、特許であり、実用新案や商標等である。
第二階層の『ナレッジを生み出すプロセス』は、技術の伝承とかで取り組んでいる問題である。
人事部門は人財管理と名称を変更しても、人とそれに伴う費用は管理するが、ナレッジについては関与する気がないようである。
ここで対象とする技能は3日で習得できるような技術ではなく、習得に最低でも7年程度以上かかる技能である。
社内に○○塾等を設けて、ベテラン社員が若手従業員に基礎から専門家の技術ノウハウを教習していることが多い。
最も重要なのは第三階層の『ナレッジを生み出すプロセスの継続的改善』である。
第三階層の『ナレッジを生み出すプロセスの継続的改善』こそが、ナレッジ・マネジメントである。
現在のような変化の激しい環境で企業がゴーイング・コンサーンとして生き残るためには、次から次に新しい知識を生み出していく必要がある。
つまり、次から次へと知識労働者を生み出す仕組みが重要となる。
第二階層の『ナレッジを生み出すプロセス』は、人が替わってもも同じプロセスを維持しなけければならない。
しかし、現実的には人が替わるごとにプロセスは微妙に変わってしまう。
プロセスに対して継続的な改善を行う方向性を持っているから、人が替わり、プロセスが多少変わっても、基本的なプロセスは変化せずに維持できる。
つまり『ナレッジを生み出すプロセスの継続的改善』と長期戦略は整合性がとれていなくてはならない。
正確には、長期戦略を成し遂げるためには、『ナレッジを生み出すプロセスの継続的改善』を適切に行わなくてはならない。
知識創造企業
『知識創造企業』という名称は、一ツ橋大学の野中郁次郎教授の書いた『知識創造企業』という本が出版されて一般的になった。
日本企業の強さの秘密は、連続した漸進的なイノベーションにあると主張している。
大きなイノベーションは、10年とか20年に1回程度は必要なものと思う。
連続した漸進的なイノベーションにより、日本企業は欧米企業よりも大きなイノベーションの回数が少なく、その分安定しているものと推測される。
連続した漸進的なイノベーションを促進しているものが、企業内で行なわれている知識創造である。
知識は明白でなければならず、形式的・体系的なものだと考えられている。
それは形式知(explicit knowledge)と呼ばれ、言葉や数字で表すことができ、厳密なデータ、科学方程式、明示化された手続き、普遍的原則などの形でたやすく伝達・共有できる知識である。
言葉や数値で表現される知識は氷山の一角である。
形式知の他に、基本的には目に見えにくく、表現しがたい、暗黙的なものがあり、これを暗黙知(tacit knowledge)と名づけている。
暗黙知は非常に個人的なもので形式化しにくいので、他人に伝達して共有することは難しい。
主観に基づく洞察、直観、勘が、この知識の範疇に含まれる。
さらに暗黙知は、個人の行動、経験、理想、価値観、情念などにも深く根差している。
さらに厳密に言えば、暗黙知は2つの側面を持っている。
ひとつは技術的側面で、「ノウハウ」という言葉で捉えられる、はっきりこれだと示すことが難しい技能や技巧などが含まれる。
例えば、長年の経験を持つ熟練職人は、指先に豊かな技能を貯えている。
しかし、彼が自分の持っている「知」の背後にある科学技術的原理をはっきり説明できないことは珍しくない。
もうひとつが認知的側面であり、重要である。
この認知的側面は、我々が持っている「こうである」という現実のイメージと「こうあるべきだ」という未来のビジョンを映し出す。
この本にはホンダのシティの例が出ていて、消費者のニーズはこうであるや、新しいコンセプトのクルマはこうあるべきだという未来のビジョンは、はっきりこれだと示すことが難しい。
暗黙知は、個人とチーム(ミクロ・コミュニティ)のとの間でインターラクションによって生まれ、形式知に転換される。
こうして生まれた知識は、形式知として広められ、個人の持つ知識と結びつき、より深い知識となって定着する。
知識創造のプロセスは、下記のと呼ばれ、スパイラルアップして深められていく。
- 共同化(socialization)(暗黙知から暗黙知へ)
- 表出化(externalization)(暗黙知から形式知へ)
- 連結化(combination)(形式知から形式知へ)
- 内面化(internalization)(形式知から暗黙知へ)
共同化は、各メンバーの人柄や経験(暗黙化)を合宿や会話によって共有化するために行われる活動である。
ホンダは、開発プロジェクトにおける難問を解決するための徹底した議論の場として、「タマ出し会」と呼ばれるブレイン・ストーミング合宿を設けている。
この非公式な会議は、しばしば職場を離れた温泉旅館などで開かれ、酒を飲みながら、食事をしながら、食事をしながら、あるいは風呂に入りながら、難しい問題を議論する。
出席者はプロジェクト・メンバーだけに限らないので、そのプロジェクトに関心ある人なら誰でも参加できる。
資格や肩書きは問われず、たった1つのタブーは、建設的意見を含まない批判のための批判である。
この種のブレイン・ストーミングはトヨタのセルシオ/レクサスの開発でも行なわれていたし、多くの日本企業でも行なわれている。
知識変換プロセスは、イノベーションを行なうための知的な協働(コラボレーション)であると言える。
表出化は、共有化した暗黙知を言葉で表して、より多くの人たちと共有する目的で行われる。
言語は2つの機能を持っている。
1つはコミュニケーションの道具(事実を伝達する)であり、もう1つは思考の乗り物である。
新しいコンセプトを創造するプロセスの中核は、言語と密接に結びついている。
メタファーやアナロジーを用いた比喩的な言葉が重要である。
ホームペーカリーの例では、“職人さんが語れないんだったら、技術屋さんが職人さんにならなきゃいかんですね”と言って、経験を共有することによって形式知に転換した。
ある個人のきわめて主観的な洞察や勘は、形式知に転換して社内の人たちと共有しない限り、会社にとっては価値がないに等しい。
日本企業は、特に製品開発でこの暗黙知から形式知への変換が得意なのである。
ホンダ・シティの開発においてマネジャーが直観や洞察を明示化するためにメタファやアナロジーを使った。
メタファーとして「クルマ進化論」と「マン・マキシマム、マシン・ミニマム」、アナロジーとしての「トールボーイ」などは、ものごとを知覚する1つの方法である。
それを使えば、立場も経験も異なる個々人が、想像力とシンボルを使ってともに何かを直観的に理解できる。
メタファーによって、人びとは既知のものを新しく組合せ、わかってはいても言葉にしにくいものを表現し始める。
アナロジーは、2つのアイデアあるいはモノの特徴を明らかにする方法として論理的である。
それは、2つの事物のどこが似ていてどこが違うかをはっきりさせる。
ホンダ・シティの例では、「長く低い車」という当時支配的であった自動車デザインに対して、斬新な「トールボーイ」というアナロジーを使用した。
メタファーとアナロジーはともに暗黙知を明確なコンセプトに表す際に用いられる比喩的言語である。
メタファーの方がより概念的であり、アナロジーは象徴とも呼ばれている。
連結化は、マニュアルに記載されている新しい形式知を各人が取り込み、暗黙知まで発展させたのである。
ホームベーカリーの例では、チーム・メンバーはその知識を仕様化し、マニュアルや作業の手引きにまとめ、製品へ具体化した。
内面化は、マニュアルの教育等の座学で得た形式知の知識を、体験によって個人の中に暗黙知に変換することである。
ホームペーカリーの例では、ホームベーカリーの成功は口コミと社内報などで松下全体に広まっていった。
新たに創られた知識は開発チームを超えて他の事業部社員に移転された。
そして、ホームペーカリーと同じような革新的な商品を開発しようという社員たちの意欲を触発した。
日産自動車のテスト・ドライバー達は、1年ほど特定の国に住み、現地の運転環境や運転スタイルを感じ取り、そこの生活スタイルや習慣や価値観を学ぶ。(共同化)
そうして得た彼らの体験やノウハウが重要になるのは、新製品開発プロジェクトの設計デザイナーや商品プランナーたちが、ある特定の国を狙って開発中のクルマをライバル車種と比べてどうかについて彼らに意見を求めるときである。
彼らは、現地環境とライバル車に関する深い知識に基づいて、新しいクルマの隠れた問題点をフィードバックする。(表出化・連結化)
また、設計エンジニアたちをテスト・ドライブに連れ出し、実際に問題を感じてもらうこともある。(内面化)
組織的知識創造プロセスにおける組織の役割は、個人が知識を創造・蓄積し、グループが活動しやすいような環境を提供することである。
『自己組織化』に使われる『組織化』とは、アメリカ流の考えである。
アメリカ流の『組織化』は、職務記述書から人を選び、詳細な戦略プランを決め、それに基づき役割を分担し、適切な訓練し、適切に管理すれば戦略が実行されるというものである。
アメリカ流の『組織化』を否定する考えが、『自己組織化』である。
知識よりも、戦略に対する重要性の理解や思いを持っている適切な人を集め、戦略の方針さえ決めれば、詳細の部分はチームが決めて行なっていくという考えである。
戦術はグループで決めていくことを『自己組織化』と呼んでいる。
この本では5つの要件と考察している。
- 意図
- 自律性
- ゆらぎと創造的なカオス
- 冗長性
- 最小有効多様性
第一番目が意図である。
知識スパイラルを動かすのは、『目標への思い』と定義される組織の意図(intention)である。
組織的知識創造を実現しようという努力は、企業においては戦略という形をとる。
この戦略の本質は、知識の獲得、創造、蓄積、利益のための組織的能力を開発することである。
つまり、企業戦略の最も重要な要素は、どのような知識を創造するかという知識ビジョンを作り出し、それを経営実践システムに具体化することである。
企業が知識を創り出すためには、意図を明確にしてそれを組織メンバーに提示し、彼らの献身的態度(コミットメント)を育成しなければならない。
1人ひとりの思考や行動だけに依存するかわりに、組織は集団的なコミットメントを通じて、個人の思考や行動を組織として方向づけながら促進することができる。
知識スパイラルを促進する第二の要件は、自律性(autonomy)である。
組織のメンバーには、事情が許すかぎり、個人のレベルで自由な行動を認めるようにすべきである。
そうすることによって、組織は思いがけない機会を取り込むチャンスを増やすことが容易になる。
また、自立性によって、個人が新しい知識を創造するために自分を動機づけることが容易になる。
独自のアイデアが自立的な個人から生まれ、チームの中に広まり、やがて組織全体のアイデアになる。
QCサークルは個人やグループの自立的な活動から生まれ、ノルマを与えられたことよって自律性を失い、失敗した。
知識創造を促進する第三の組織的要件は、組織と外部環境との相互作用を刺激するゆらぎ(fluctuation)と創造的カオス(creative chaos)である。
もし組織が環境情報にオープンな態度をとれば、それらの情報に含まれる曖昧性、冗長性、あるいはノイズを利用して、自らの知識体系を向上させることもできる。
ゆらぎが組織に導入されると、そのメンバーは日常行動(ルーティン行動)、習慣、あるいは認知枠組みの『ブレイクダウン』に直面する。
ブレイクダウンとは、快適な習慣的状態が中断されることを意味する。
そのようなブレイクダウンに直面したときが、我々の根本的な思考やものの見方を見直す機会である。
組織メンバーが『断続的に』既存の前提に疑問を持って考え直すこのようなプロセスによって、組織的知識創造が促進される。
環境のゆらぎは組織の内部にブレイクダウンを引き起こし、そこから新しい知識が生まれる。
組織的な知識スパイラルを可能にする第四の要件は、冗長性(redundancy)である。
西洋流の形式主義では、不必要な重複や無駄という意味合いを持つ冗長性という言葉を好ましく思わないだろう。
しかし、冗長性を持つ組織を作ることは、知識創造プロセスのマネジメントにとって非常に重要である。
なぜならそれは、頻繁な対話とコミュニケーションを促進するからである。
冗長性は、社員のあいだに『認識上の共通基盤』を創り、暗黙知の移転を助ける。
組織成員は情報を重複共有してこそ、お互いが四苦八苦しながら表現しようとしていることをわかり合える。
この情報共有という冗長性によって、新しい形式知が組織全体に広まり、1人ひとりのものになる。
1986年の『ハーバード・ビジネス・レビュー』(HBR)に掲載された『新しい新製品開発ゲーム』と題する論文が参考になる。
この論文の中で、日本企業の新製品開発の速さと柔軟性を描き出すために、ラグビーのメタファーを用いた。
開発中の新製品を、一段となって走るチームがパスしながら進めるラグビーのボールに見立てた。
ボールをパスしても、全員が全部の距離を走るのである。
この組織的冗長性の論理によって、なぜ日本企業がいくつかの異なった職能部門をオーバーラップさせ、一種の重複分業で新製品を開発するのか説明できる。
多くの日本企業では、もうひとつ別の冗長性を製品開発に取り入れている。
開発チームをいくつかのグループに分け、開発目標への違ったアプローチを競って考えださせ、それぞれの強み弱みを議論する。
この冗長性は、1つのプロジェクトをいくつもの角度から見ることを促す。
そして、チームリーダーの指導で、メンバー全員が納得する『ベスト・アプローチ』を創り出す。
この例としては、プリウスのデザイン・コンペ等の最も創造的な仕事に使われることが多い。
大企業のありようを見ていてもっとも残念に思うのは、そもそもその企業を大企業たらしめた原動力−イノベーション(革新性)−を既に失っていることである。
客観的に見た物理的資源(投入開発資金および開発人員)の豊かさと研究効率とは、一般にほとんど関連がない。
企業における革新的な新機軸、創意工夫の成功例のほとんど大半がヘソまがり的な『スカンクワーク』から生まれている。
『スカンクワーク』とは、小さなグループが、何百人という規模の研究陣をしのぐ仕事、成果を上げることである。
また、『密造酒づくり』と呼ばれている非公式の日陰の研究が、ときには大きな利益を生み出すこともある。
研究員たちから出てくるアイデアの中には、一見使いものにならないため、中央開発研究所からも正規の開発予算が出せない、と言われるものがある。
優良な企業では、野心的な研究員が他のプロジェクトから予算をくすねてきて、ひっそりと取り組めるだけの余裕を随所に残してある。
知識スパイラルを促進する第五の要件は、最小有効多様性(requisite variety)である。
環境が複雑多様で、これに挑戦的に対応するためには、組織は同じ程度の多様性をその内部に持っていなければならない。
これを最小有効多様性(requisite variety)といい、最小有効多様性を持っている組織のメンバーは、数多くの事態に対処できる。
最小有効多様性は、組織の全員が情報を柔軟にさまざまな形ですばやく組合せたり、平等に情報を利用できるようにすることによって強化できる。
多様性を増やすためには、組織のすべての成員が最小のステップをつうじて最も早いスピードで可能なかぎりいろいろな情報を利用できるように保証しなければならない。
とくに知識労働あるいは独創性を重視する仕事の場合、社外を含む複数の活動から得た情報、経験、刺激が相乗的に作用して、新しい知識や独創性が生まれることが多い。
この本では、知識創造の経営手法としてミドル・アップダウン・マネジメントと、ハイパーテキスト型組織を提案している。
トップダウン経営は知識創造はトップのみが行ない、共同化(socialization)と表出化(externalization)の暗黙知の創造という面で欠陥を持っている。
そのため、現場の現実とかけ離れた行動を起こしてしまうことが多い。
一方、ボトムアップ経営では、第一線社員は自分達の狭いものの見方にとらわれており、大局観をなしていないことによる欠点を持っている。
つまり、ある特定の技術、製品、市場についての細かい日常的な事柄に浸かりきっていて、それらの情報を有用な知識に変えることは難しい。
ミドル・アップダウン・マネジメントは、ミドル(中間層)が、トップと第一線マネジャーを結びつける『結節点』となり、トップが持っているビジョンとしての理想と第一線社員が直面することの多い錯綜したビジネスの現実をつなぐ「かけ橋」になるのである。
ミドルの主要な役割は、トップの持つビジョンを実現させるために、第一線の社員の手を借りて知識創造を行ない、カオス的な状況を変えていくことにある。
つまり、ミドルは第一線社員が理解でき実行に移せるように知識創造を方向づけ、もっと具体的なコンセプトを作り出すことである。
ただ、ミドル・マネジャーの知識が豊富で、社内の縦と横の情報の流れの交差するところに位置しているという前提のもとにである。
トップの役割りは壮大な理想を作ることである。
ここで、トップがミドルの作るべき知識創造まで行なうと、第一線社員の「現実はこうだ」と対立することになる。
官僚組織は、形式知を獲得、蓄積、利用することに利点がある。
連結化(combination)と内面化(internalization)を得意としている。
一方、タスクフォースは主に暗黙知を取り扱い、変換プロセスを通じて新しい知識を創造するのに利点がある。
つまり、共同化(socialization)と表出化(externalization)の暗黙知の創造と形式知化を得意としている。
官僚組織とタスクフォースの良い点を組合せたのが、ハイパーテキスト型組織である。
言葉を変えれば、官僚組織とタスクフォースのハイブリッドな組織とも言える。
それ以上に一般的な言葉は、カルロス・ゴーン氏が日産リバイバルプランで使用したクロス・ファンクショナル組織である。
ミドル・アップダウン・マネジメントをハイパーテキスト型組織で行なったのが、クロス・ファンクショナル・チーム(CFT)である。
CFTは知識が豊富で、情報の十字路にいるミドルを中心にミクロ・コミュニティを作成し、知識創造を行なった例である。
CFTは共同化(socialization)と表出化(externalization)によってプランを作成し、官僚組織が連結化(combination)と内面化(internalization)によって、作成されたプランを実践していった。
また、西洋と日本での知識創造の違いが述べられている。
第一は、日本ではチームで知識創造を行なうのに対して、西洋では個人が知識創造を行なう。
第二に、西洋では表出化と連結化に強みを持っている。
つまり、さまざまな分析手法、あるいは画像を使った口頭発表、文書、マニュアル、コンピュータ・データベースなどによって作られる形式知を重視している。
この本では、実務者が企業内で組織的知識創造を計画・実行するためにとるべき7つのガイドライン(指針)を示している。
- 知識ビジョンを創れ
- ナレッジ・クルーを編成せよ
- 企業最前線に濃密な相互作用の場を作れ
- 新製品開発のプロセスに相乗りせよ
- ミドル・アップダウン・マネジメントを採用せよ
- ハイパーテキスト型組織に転換せよ
- 外部世界との知識ネットワークを構築せよ
ナレッジ・イネーブリング(知識創造企業への五つの実践)
この本は『知識創造企業』の組織的知識創造理論に基づく、SECIモデルの業務での実践をどのように行なえば良いのかという質問に対して書かれた本である。
SECIモデルは、ナレッジ・イネーブリング・コンディション(knowledge enabling condition)、つまり知識創造を促すマネジメント、組織構造、システム、人材、そしてそれらが一体となって形成されてくる文化の整備を行なわなければ機能しない。
ナレッジ・イネーブリング・コンディションとは、良い人間関係を作ることであり、下記が重要となる。
ケアとは人が学ぶのを助けることであり、重要な出来事や結果に気づくように支援することであり、お互いの洞察を共有すると同時に個人的知識を培うことである。
ケアには次の5つの特徴がある。
- 相互信頼
- 積極的な共感
- 進んで助け合うこと
- 寛大な判断
- 勇気
ケアが低い場合、個人や組織にどのような影響があるか下記にまとめている。
| | 個人的知識(個人の知識) | 社会的知識(集団の知識) |
| 低いケア | 押収 知識を独占し、人と共有しない |
取引 文書化された他の形式知と やりとりする |
| 高いケア | 提供 積極的に自分の考え方を提供し、 相手の役に立とうとする |
内在化 メンバーとともにコンセプト を内面化する | |
押収の状態は、正しく仕事の評価をされるにくくすることを目的に、単純な仕事のプロセスを複雑にして、さも難しい仕事をしているように装い、仕事のやり方を他人から分らなくしてしまう。
他の人が仕事内容を知ろうとすると、『迷惑する』などと言って攻撃してくる。
一般的に、組織のメンター・システムはケアの実践である。
メンターは高いケアを持って自分の部下に接し、信頼を築き、辛抱強く耳を傾け、相手の立場に立って考え、寛大な心で教育、訓練、判断をし、有益な批判によって彼らの行動が軌道にのるように積極的に努めなければならない。
人々が新しい、不慣れなコンフリクトやストレス、不確実性を伴うような仕事を与えられた時に『転換のコンピタンス』が必要になる。
メンターは、新しい従業員が自力で転換期を乗り切れるかどうかそばで見ているのではなく、指導に努めるべきである。
知識を3つにまとめて定義している。
- 知識は正当化された真なる信念である。個人が知識を創造する際には、正当化された信念をもとに新しい状況を理解していくことである。
- 知識には形式知と暗黙知がある。
- 知識創造にはイネーブリング・コンテクスト(知識創造の場作り)が不可欠である。
また、組織内で行なう知識創造には、主に5つのステップがある。
- 暗黙知の共有
- コンセプトの創造
- コンセプトの正当化
- プロトタイプの製作
- 知識の組織全体での共有
この5つのステップは、組織内で実践されるSECIモデルを具体かさせたものと理解することができる。
@暗黙知の共有は、玉出し会のような形でメンバーが暗黙知を共有する共同化(socialization)と同じである。
Aのコンセプトの創造は、暗黙知をメタファー、アナロジーの形で形式知に変換する。
更に、Bのコンセプトの正当化によって、コンセプトの形式知化は完成する。
一般的には、評価会等に図ることに相当するのであろう。
Aのコンセプトの創造とBのコンセプトの正当化が、表出化(externalization)である。
Cのプロトタイプの製作は、連結化(combination)であり、内面化(internalization)でもある。
プロトタイプを作成するには、一般的により多くの人の参加が必要になる。
既存の形式知と新しい形式知を連結させ、この形式知を個人の暗黙知まで高める必要がある。
Dの知識の組織全体での共有は、もうひとつ別のSECIモデルである。
形式知のみでは、@からCは理解されないだろう。
ナレッジ・イネーブリング・コンディションの整備は、下記の5つのナレッジ・イネブラー(knowledge enablers)によって実現されると主張している。
- ナレッジ・ビジョンの浸透
- 会話のマネジメント
- ナレッジ・アクティビストの動員
- 適切な知識の場づくり
- ローカル・ナレッジのグローバル化
1.ナレッジ・ビジョンの浸透
ナレッジ・ビジョンの浸透は、次の3つが重要である。
- ナレッジ・ビジョンは組織メンバーが現在、活動している世界に関するメンタル・マップを示すものでなければならない。
- ナレッジ・ビジョンは組織のメンバーが本来活動すべき世界のメンタル・マップを示すものでなければならない。
- ナレッジ・ビジョンは、組織メンバーが探求し創造する必要のある知識が何かを具体的にしめさなければならない。
ナレッジ・ビジョンは、ドメイン(生存領域)と密接に関連している。
現在のドメインが@であり、本来こうありたいと思っているドメインがAである。
@からAに移行するのに必要な知識を表しているのが、Bである。
知識創造とは、Bの知識をどのようにして得るかを述べたものである。
2.会話のマネジメント
ビジネス組織で行われる会話の目的は、形式知を確認するか、新しい知識の創造を目指すかである。
新しい知識を創造する会話は、知識創造の5つのステップで重要な役割を果たしている。
知識創造の第一ステップでは、会話に参加する者がそれぞれ有している暗黙知は、信頼感にあふれた状況のなかで共有されなければならない。
知識創造の第二ステップでは、このようなオープンエンドの会話のやりとりを通じて、職場のメンバーはお互いに信頼し合うことを学び、ケアの環境作りを行ない、こうしたなかから新しいコンセプトが生まれていく。
知識創造の第三ステップでは、新しいコンセプトを組織の価値観、ナレッジ・ビジョン、ビジネス戦略、コスト、投資収益などに合せて正当化しなければならない。
正当化を通じて、魅力がなく、また受け入れがたいコンセプトは排除される。
新しいアイデアの価値に関する会話は、建設的な批判ととげとげしい評価との間の微妙な境界線上で行なわれる。
知識創造の第四ステップでは、知識を創造する会話はプロトタイプのデザインとその製作を引き起こす。
技術上の問題解決策が参加者から持ち出され、慎重に議論される。
この点で知識確認のための会話は、ますます重要な役割を果たすようになる。
技術、生産、マーケッティング、そして財務上の専門知識が取り上げられ、議論される。
最後に、知識を組織全体に広める段階では、形式知やコンセプトが会社全体に広められる。
ケアの状態により、形式知だけ広める取引になるか、コンセプトを内面化する内在化の違いが出てくる。
優れた会話をする指針が下記のように述べられたいる。
- 積極的に会話への参加を促す
- 会話のエチケットを決める
- 不必要な曖昧な表現は避けること
- 相手を威嚇するような表現は避けること
- 権威を行使しないこと
- 中途半端に会話を終わりにしないこと
- 簡潔な表現を使うこと
- 内容を整理して話すこと
- 他のメンバーが自信を持って話せるようにサポートすること
- 故意に誤った発言をしないこと
- 会話の内容を適切に編集する
ここでの会話の目的は暗黙知から形式知を作り出すことにある。
知識創造の複雑なプロセスを、適切な時期に編集(カット)することによって、知識創造を促進する。
- 革新的な言葉を奨励する
3.ナレッジ・アクティビスの動員
ナレッジ・アクティビストは、暗黙知を共有するミクロ・コミュニティを形成する上で中心的な役割を果たしている。
なお、暗黙知を共有するコミュニティは少人数でなくては成り立たない。
ナレッジ・アクティビズムには、下記の6つの目的がある。
- 知識創造に焦点を定めさせ、そのための活動を開始させる
- 知識創造に必要な時間とコストの削減
- 会社全体にわたって知識創造イニシアティブ(新しい取組み)に梃入れする
- 企業が目指す青写真と知識創造活動との関連性を示して、知識創造活動に取り組む人々の状況を改善する。
- 知識創造にかかわる人々に、彼らの知識が活用される新しい仕事への取組みを準備させる
- 組織改革について議論する際に、ミクロ・コミュニティの展望を包含させる
また、ナレッジ・アクティビストには3つの役割がある。
- 知識創造のカタリスト(触媒役)
- 知識創造イニシアティブのコーディネーター(調整役)
- 未来予見者
4.適切な知識の場作り
経営者は会議用の部屋やコンピュータ・ネットワークを使えるようにしたり、タスクフォース・チーム、リトリート(オフサイト・ミーティング)を通じて従業員同士の交流を活発にしたり、知識創造活動を推進することができる。
また、イネーデリング・コンテクスト(適切な知識の場)は、自然発生することもある。
イネーブリング・コンテクストは、個人や組織が知識を創造し、知識の数を増やしていけるようなエネルギーを与える存在でなければならない。
そのためには、メンバーに適度な自主性を与えること、創造性に必要な程度にカオス、リダンダンシーの状態を作り上げること、刺激的な環境を作り上げるために多様な人材を揃えることが必要となる。
そして最後に、高いケアの行き届いた組織を作り上げることである。
5.ローカル・ナレッジのグローバル化
ローカル・ナレッジのグローバル化には、次の3ステップがある。
- ローカル化のきっかけ作り
- 知識のパッケージ化および移転
- ローカルの状況に合わせて再創造
知識創造の5つのステップの“知識の組織全体での共有”と同じ性格を持っている。
知識には形式知と暗黙知がある。
パッケージ化できるのは、形式知のみである。
暗黙知は、それにたずさわった人が動く必要がある。
1980年代、日本の自動車メーカーはアメリカに工場を建設した。
アメリカで採用した多数の人々を、長期間日本に呼び研修を行なった。
これは、日本で暗黙知を習得して、アメリカに移転してもらいたいために行なった。
暗黙知のことをラインのリズムと呼ぶ人もいる。
ただ最近、養老猛司氏の『バカの壁』がベストセラーになるほど、情報はあるのに、認識できない状況が続いているように見受けられる。
情報は溢れていても、SECIモデルで最後の内面化ができにくい状況になっている。
形式知に重きが置かれ、暗黙知を軽視されているように危惧している。
これまでの日本の成功は暗黙知の利用にあり、暗黙知の再認識が必要であろう。
ブレイクスルー思考
『ブレイクスルー思考』は、アメリカ人のG・ナドラー氏と日本人の日比野省三氏が書いて明らかにした思考法であり、著作の名前でもある。
序章の始めに『すべきでないことを効率的にすることほど、非効率なことはない』というフレーズを引用してある。
問題に直面した時、その解決に成功した人は、きまって何のために自分が問題解決に時間をさき、労力を費やすのかを問う傾向がある。
成功した人々に共通する特徴は、本能的にその問題を解決する“目的”をまずもって問うことにより、問題に取り組む。
そして、これを行うことによって、間違った問題に貴重な時間や労力を費やすのを避ける。
問題解決の初期の段階において、組織は役にたたない。
初期の問題へのアプローチには、あなたは個人として、もろもろの組織よりもはるかに効率的に動くことができる。
その理由は簡単である。
組織は、問題に取り組む目的が明確になる前でなく、目的が明確に定義されてからのみ、効果的に働くようになるからである。
初期の段階では、行動計画が策定される前には、大きな集団で、問題にアプローチすることができない。
つまるところ、個人の知力や思考能力は、他に換えがたいすばらしい価値を有している。
個人の知力は、すべての組織的努力を動かす。
そして組織は、個人では手に負えない大きな仕事を遂行したり、実施したりするために必要とされる。
ブレイクスルー思考は、演繹的なワーク・デザインの研究の中で生まれた新しい思考法である。
人間の思考や仕事の効率を因果関係に基づく帰納法で改善しようという、これまでの主流を占めていた思考法と一線を画している。
『ユニークの“差”の原則』の中で、『類似問題を探しまわるな』と、機能法的考えを牽制している。
また、ブレイクスルー思考は改善のプロセスではなく、改善を行おうとする時に考えなければならない原則である。
ブレイクスルー思考の7つの原則をそれぞれ活用し実践することによって、個人はおろか集団ならびに企業は、問題を正しくとらえることができ、また無駄なデータの収集・分析を排除することによって、それに関わる費用を大幅に削減することもできる。
- ユニーク“差”の原則
- 目的展開の原則
- 先の先を見た“あるべき姿”の原則
- システム思考の原則
- 目的“適”情報収集の原則
- 参画・巻き込みの原則
- 継続変革の原則
最も成功した問題解決者は、決して他人のやった成功事例を探すことからは仕事を始めない。
つまりこういった人たちは、参考にすることはあっても、他人の解決策を物まねしたり、それと違った状況に適用するような愚はおかさない。
したがって最初の原則は、“それぞれの問題はユニークである”ということである。
第二の原則は、“目的によって方向づけられる必要がある”ということである。
いくつかの研究では、目的をベースにした解決策の質は、従来の分析的なアプローチのそれに比べ、驚くほど優れていることを示している。
第三の原則は、目的を達成する際、先の先を見た“あるべき姿”を中心に考えることが重要である。
そしてそれは、革新的な解決策に到達し、かつ実現的に変革を起こさせるために大いに役立つ、ということである。
“あるべき姿”とは、成功の方向を示している。
目的、“理想的”なシステム、先の先を見た“あるべき姿”などで始める集団は、情熱と責任感を保てる。
例えば、シティ、セルシオ/レクサス、プリウスの開発の例をみて納得できるだろう。
さらに、第四の原則は、問題は孤立し、別個に存在することはないということである。
すなわち、それぞれの問題は、他の問題に包含されている。
言葉は頭の中に浮かんだイメージや概念を表す記号にしかすぎない。
しかし、言葉に表現することによって、一連のイメージは膨らみ、より総合的になる。
このイメージを作り出す原則が、上記の『ユニーク“差”の原則』『目的展開の原則』『先の先を見た“あるべき姿”の原則』である。
言葉は、考えたり説明するための全体論的な枠組みを提供する。
問題は氷山と同じように、氷山の8分の7は見えない。
システム・マトリックスは、全体をカバーし、しかも必要な事柄を漏れなくカバーするシステムの考え方である。
そして解決策は、他の問題ならびに解決策に関連して実現可能になるよう、“システム思考に基づいた注意深い特定化”を要する。
つまり、解決策は、システム思考をベースに、詳細設計をしなければならない。
問題と取り組む場合、不必要な多量の情報収集を行わない。
また、既になされたあらゆる調査・研究を再検討しない。
これによって、多くの時間や労力を節約することができる。
第五の原則は、問題について、最初に“知ることを制限する”ことのほうが、実際には良い結果を生み出すことを表明している。
つまり、最初から多くのことを知ると固定観念にとらわれ、柔軟な発想が妨げられる。
よって、人々は、たとえ専門家であっても、不完全でかつ柔軟なデータ(大枠の情報)で十分対処することができる。
事実、成功した人たちは、しばしばハードな(数値による明確な)データよりもソフト(曖昧な)なデータを好む傾向がある。
有能な問題解決者は、自分たちの問題解決努力に際し、“多くの異なった情報”を選られる人々の中にいる。
つまり、人々の参画こそ、成功の秘訣である。
これが、参画・巻込みの原則と呼ばれる、第六の原則のベースである。
われわれは、自分の関与した解決策が実現するのを望んでいる。
第七の原則は、「うまくいっているなら、さわるな」という、伝統的で因習的なカビのはえた知恵に反駁する。
解決策を効果的にするために、解決策は、先の先をみた“あるべき姿”に向かって、“継続的に向上させるとともに、状況に応じて漸次改めて”いかなければならない。
たとえそれがあるべき姿であっても、規則的に見直し、改良する必要がある。
というのは、エントロピーの法則(秩序から無秩序へ変化する)による機能低下から、あるべき姿をまもらなければならないからである。
したがって、常に状況に対応するとともに物事を改善しつづけることが重要である。
知識創造企業、ラーニング・オガニゼーションとブレイクスルー思考の考えは、『管理組織』対『知識創造組織』、『学習組織』という構図の中で、同じものを違う方向から見たものである。。
新しいアイデアを出したりビジネスを革新する考えのコアの部分は、個人の頭の中にあり観察することは不可能であり、そのプロセスをパターン化できない。
そのため、個人が新しいアイデアを出したりビジネスを革新する考えられるように、個人の自律性やメンタリティの強さを補助する仕組みを要求する。
次に、個人の頭の中で生まれた新しいアイデアやビジネスを革新する考えを、発展させグループや組織で共有する仕組みを作る。
1980年頃に、生産能力不足の時代から生産能力過剰の時代へと転換した。
1970年代までの日本は、3Cの時代といわれ、コピー(模倣)、コントロール(管理)、チェイス(後追い)といったパラダイムが主流を占めていた。
同じ製品を高品質・低コストで生産する『競争の枠組み』から、お客様に対して新しい価値を提供する『価値創造の枠組み』へとパラダイム転換した。
価値創造の枠組みとは、顧客指向の時代の枠組みとも言える
価値創造の枠組みでは、3Iの時代といわれ、アイデンティティ(主体性、ユニーク性)、イマジネーション(想像、創造)、イノベーション(革新、改革)が重視される。
1980年代以降、創造力の時代といっても過言でない。
参考ホームページ
参考文献
- 『ナレッジ・イネーブリング』(知識創造企業への五つの実践) ゲオルグ・フォン・クロー、一條和生、野中郁次郎著 2001年9月13日 東洋経済新報社
- 『知識創造企業』 野中郁次郎・竹内弘高著 1996年3月21日 東洋経済新報社
- 『バランス・スコアーカード』 ロバート S.キャプラン+デビッド P.ノートン著 1997年11月25日 生産性出版
- 『最強組織の法則』 ピーター・M・センゲ著 1995年6月30日 徳間書店
- 『エクセレントカンパニー』 T・J・ピーターズ,R・H・ウォータマン著 1983年7月18日 講談社
- 『ブレイクスルー思考』 ジェラルド・ナドラー,日比野省三著 1991年5月16日 ダイヤモンド社
- 『トヨタ製品開発を支える組織能力』 デューワード・K・ソベックU他著
ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス1999年1月号